3月のトピック ◆
アルコール依存症


依存症になる人とならない人の違いは?
同じように飲酒を続けていても、アルコール依存症にならない人というのは、飲み過ぎが原因で転んでけがをしたり、仕事でミスをした後に、その失敗に懲りて、「飲み過ぎないように気をつけよう」と決心して実行できる人です。
依存症になる危険があるのは、飲み過ぎが原因で失敗を繰り返し、社会的な責任や家族への責任が果たせなくなっている、または健康に害が現れているにも関わらず、飲酒の習慣を改められない場合です。
ちなみに、通常「飲み過ぎない程度」の飲酒量は、男性の場合は1日2杯まで、女性の場合は1日1杯までと言われています。1杯の目安は、ウィスキーなら約44 ml、ワインなら約177ml、ビールなら約355mlです。
アルコール依存症の原因とは?
生理的、心理的、社会的な要因の三つがあります。
生理的要因とは遺伝体質のことで、アルコール依存症患者のうち4人に1人は、家族にもアルコール依存症の人がいるという調査結果が出ています。
また、飲酒の習慣を始めた年齢が若いほど、後年にアルコールに依存しやすくなる傾向があります。特に、14、15歳の頃に飲酒の習慣をつけた人は、成人後に重度のアルコール依存症になるリスクが高まります。
心理的な要因とは、嫌なことやトラウマから逃避するために酒を飲む、眠れないから酒を飲むなど、ストレスの解消法として飲酒に頼る場合のことです。いじめや対人関係の悩み、仕事や勉強のストレス、家庭の不和、出産や育児期のうつ、中年期の葛藤、老年期のうつなどがきっかけで飲酒を始め、アルコール依存症になるケースもあります。特に在米日本人の場合は、家族や友人からの精神的サポートを得にくいために、飲酒に依存するケースもあります。
うつ病などで、固有の症状から気をそらすために酒を飲む、躁状態による頭の回転を抑えるために酒を飲むというケースもあります。この場合は、アルコール依存症のカウンセリングだけでなく、精神科医の治療も必要になります。
社会的な要因とは、父母が酒をよく飲む環境で育った、同居人が酒好きなので家にいつも酒が置いてある、仕事の付き合いで飲みに行く機会が多いなど、飲酒をしやすい環境にいることを示します。
最も危険な年齢層とは?
若い頃は酒が強いと自負していた人でも、50代や60代になると肝臓の働きが弱り、アルコールを分解する機能が落ちてきます。
しかし、長年飲酒を続けてきた人の場合、習慣を止められない人も多く、肝炎や心臓疾患などを引き起こしてしまうこともあるので要注意です。
※来週はアルコール依存症の進行についてです。
