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2月のトピック ◆
米国の医療保険制度

医療費と保険支給額の関係
心と体のメンテナンス
北川明人さん

北川明人さん

ベスイスラエル病院東京海上記念診療所事務長。米国医療保険会社との折衝、医療の質・病院機能評価推進委員、邦人医療サービス構築に従事。ニューヨーク州・英国登録看護師。大阪外国語大学、アラバマ州立看護大学卒業。1990年東京海上メディカルサービス株式会社入社。

保険会社と医療機関の関係とは?

米国の民間医療保険制度は、マネージド・ケア(管理型医療保険)と呼ばれ、保険会社と医療機関、保険会社と利用者(企業や個人)の間で、それぞれ契約に基づく医療サービスが実施されます。医療機関は、保険会社と契約することでより多くの患者を獲得できる代わりに、保険会社と医療費の減額給付契約を結びます。

保険会社は、保険の給付額を決める権限を持ち、保険でカバーされる検査や処方薬の種類など、独自の給付ガイドラインを定めています。そのため、医療機関が精密検査や新薬の利用などを決定する際には、保険会社の承認を得る必要がある場合もあります。

しかし、医師側の治療ガイドラインが、保険会社の給付ガイドラインに合致しない場合もあり、患者や医師が必要とみなす治療が保険でカバーされないこともあります。

医師が必ず必要と考える治療で給付拒否があった場合は、保険会社に要請する道も残されていますが、保険会社のガイドラインに基づかない検査や、高額な検査を頻繁に行う医師は、保険会社との契約更新が難しくなります。

実際の医療費と保険支給額は?

米国では、各医療施設が独自の料金体系を設定しています。保険がない場合は、この金額が患者さんに請求されます。

保険を持つ患者さんの場合、医療機関は医療費を減額することを条件に保険会社と契約をしているので、例えば本来の診察料が150ドルの場合、保険会社との契約で診察料が65ドルに減額され、残りの85ドルは医療機関が免除します。その際、患者のコーペイ(窓口負担)が15ドルなら、保険会社は差額の50ドルを支払います。

医療サービスに対する保険給付の制限額、患者のコーペイ額、定期健康診断のカバーの有無等は、保険会社と企業の間で契約されたプランによって異なります。

保険の利用頻度が保険料に影響?

保険加入者が、一年間に頻繁に医療サービスを利用すると、事故率が高い利用者とみなされ、翌年から保険料が上がることがあります。企業の場合も、保険を使って医療サービスを利用した雇用者が多いと、翌年の保険料が高くなります。せっかく高い保険料を払っているのだから、頻繁に保険を使って病院に行った方が得だと考える人がいますが、利用すればするほど、翌年からの保険料が高くなる場合があるので、注意が必要です。

健康診断を受ける、ダイエットや運動を日課にするなど、自分の健康状態を把握し、大病を招かないように心がければ、保険の利用率(事故率)も下がり、翌年からの保険料やコーペイ額の値上げを抑えることができます。


※次回は、米国医療保険をめぐるトラブルと今後の課題についてです。

Akihito Kitagawa
Director of Operations
Japanese Medical Practice
55 E. 34th St. 2nd Fl.
(bet. Madison & Park Ave)
TEL: 212-889-2119
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