2月のトピック ◆
米国の医療保険制度


民間医療保険のネットワークの種類は?
一般的に、保険料が低い順から、次のタイプがあります。
●HMO=ネットワーク内の主治医(PCP)にのみ受診可能で、専門医への受診には、PCPからの紹介が必要。事前にPCPを登録する。診察時には、コーペイ(患者の窓口負担金)のみ支払う。連邦の支援を一部受けており、保険料が安く、小規模企業でも加入できる。
●POS=ネットワーク内の主治医と専門医を自由に受診できる。ネットワーク内なら、窓口負担はコーペイのみ、ネットワーク外の医師にかかる場合は、年間免責額までは自己負担、それを超える額については一定の割合を自己負担。少人数の企業でも加入できる。
●PPO=POSより自由度が高いが、小人数の企業では加入できない。ネットワーク内であれば、どの医師にも受診可能だが、保険契約により年間免責額が設定されている場合もある。ネットワーク外の医師にかかる場合は、POSと同じ。
●インデムニティー=ネットワークに関係なく自由に医師や病院を選べるが、保険料が高額。
低所得者向けの保険は?
個人で加入できる保険として、州が一部支援する「HIP」などがあります。「メディケイド」も、米国に合法的に滞在している低所得者を対象とした、州が支援する保険です。ただし、これらはネットワークが小さいため、医師や病院の選択は狭い範囲に限られます。
また、低所得世帯の子供用公的保険として、ニューヨーク州には「チャイルド・ヘルス・プラス」という制度があります。合法的に滞在する州在住の18歳以下が対象です。保険料は所得に応じて無料または月15ドル程度です。
高齢者、障害者向けの保険は?
「メディケア」は、65歳以上の米国市民と永住者、障害者(65歳以下でも可)を対象とした公的保険です。基本的なプランは、プランA(入院支払い)とプランB(外来受診)で、他に民間保険に委譲させたプランC、薬購入用保険のプランDもあります。通常は、C+D、A+Bといった形で加入します。
●プランA=受給資格者には、無料で支給。基本的に入院治療用の保険。
●プランB=年収別で保険料は約94〜161ドル。年間免責額は131ドル。外来診療の負担は定額で20%。検査費用、救急車、日帰り手術、輸血は支給されるが、ナーシングホーム滞在費や健康診断はカバーされない。
●プランC=民間のHMOやPPOと似たシステム。A+Bよりも保険料は安い。
●プランD=薬剤購入用保険。年間免責額は265ドル程度。保険料は月約10〜82ドル程度。保険対象となる薬剤は決められており、新薬は適用外。
※次回は、保険会社と医療機関の関係についてです。
