1月のトピック ◆
高血圧


高血圧はどのように治療しますか?
前回お話ししたように、高血圧には原因の明らかな「二次性高血圧」と、原因の分らない「本態性高血圧」があります。二次性高血圧の場合、原因となっている疾患をしっかり治療します。
一方、本態性高血圧の場合は、基本的に食事療法と生活習慣の改善から始めます。具体的には、減塩、肥満の改善、定期的な運動などです。それでも血圧が下がらなければ、降圧薬を使います。
治療開始時にすでに重度の高血圧か、高血圧が原因の臓器障害が始まっている、あるいは糖尿病や高脂血症など、他に脳疾患や心疾患リスクを抱えているような人は、できるだけ早く薬物療法を始め、同時に食生活や生活習慣の改善に取り組む場合もあります。
生活習慣、例えば肥満を改善しただけで、薬の量を減らせることもあれば、薬自体が不要になることもありますが、高齢者の場合、降圧薬を継続して内服することもあります。
高血圧は、痛みや苦しみといった症状がほとんどありませんが、将来、臓器障害や心疾患、脳卒中を引き起こすリスクを下げるために、治療を行います。
どのような薬を使いますか?
薬にはいろいろな種類があり、それぞれに長所と短所があります。よく使われるのは、血管を拡張するもの、血圧上昇に関連したホルモンの産生を抑制するもの、交感神経の働きを抑えるもの、利尿作用を持つものなどです。
医師は、患者さんの年齢、重症度、使用中の他の薬、合併症の有無、薬の値段などを考慮した上で、最も適切な薬や、薬の組み合わせを決めます。例えば、心臓に不安のある人には、降圧効果は多少悪いが、心臓保護効果の強い薬を使用する、といった具合です。
家庭血圧の正しい測り方とは?
家庭血圧とは、文字通り家庭で測る血圧です。毎日の記録は、主治医による治療方針決定の判断材料として貴重ですし、何より高血圧の早期発見につながります。必要のない白衣高血圧の治療を防ぐとともに、隠れた仮面高血圧を発見し、ハイリスクの人たちへの適切な治療を可能にします。
家庭用血圧計は、袖をまくりあげ、上腕にカフを巻くタイプが一般的です。測定は、朝起きてから1時間以内(排尿後の朝食前で、降圧薬を飲む前)と、就寝前の安定した状態の時の、1日2回が基本です。
いずれも椅子に座った状態で、腕を心臓と同じ高さにし、ひじは机の上に乗せるなどして休ませます。腕は、基本的に左右どちらでも構いません。1回目の測定値は2回目以降より高くなる傾向があるので、一度に複数回測定するのが一般的です。家庭血圧は、健康のバロメーターでもあります。
※来月は、東京海上記念診療所の北川明人事務長に、アメリカの健康保険制度についてお話を聞きます。
