5月のトピック ◆
小児期の歯科治療とケア


一度治しても、また虫歯になりますか?
「一度虫歯を治療すれば、同じ歯が虫歯になることはない」と思い込んでいる人がいますが、それは違います。治しても、また同じ歯が虫歯になる可能性は十分にあるので、治療後も歯のケアを続けることが大切です。
例えば、虫歯を治療して歯に詰め物を入れたり、キャップをかぶせたりしても、その後のケアが悪いと、歯と詰め物の接点に歯垢がたまっていき、そこからまた虫歯になることがあります。何年も経つと、歯や詰め物が欠け、すり減るので、そこにすき間ができ、そのすき間に歯垢がたまって、新たに虫歯ができることもあるのです。
また、歯と歯茎の境目には歯垢がつきやすいので、虫歯を治療した後も、歯茎の下の隠れた部分に歯垢が長く残って、虫歯になることもあります。これは、フロスや歯磨きで、歯茎の下の部分の歯垢をしっかり取るようにしていれば、予防することができます。
丁寧に歯のケアを続けていれば、新たに虫歯ができる時期を遅らせることはできますが、一度虫歯を治療しても、遅かれ早かれ、いつか再治療が必要になると思った方がよいでしょう。車を安全に運転するためには、常に保守整備が必要であるように、丈夫な歯を長持ちさせるためにも、メンテナンスは欠かません。虫歯を治療したからといって安心してしまわずに、虫歯予防のケアは一生を通して続けましょう。
両親に特に気をつけてほしいことは?
「歯を磨かないと虫歯になって、歯医者さんの所に行かなきゃならなくなるわよ」とか、「虫歯になって歯を抜くことになったら、すごく痛いわよ」というように、子供に歯磨きの習慣を身につけさせるために、歯医者さんは怖い所だと言い聞かせる親がいますが、これはやめた方がいいです。親や兄弟から「歯医者さんは怖い所」というイメージを植えつけられてしまうと、子供は歯医者に行く前から、歯医者や虫歯の治療を怖がってしまいます。
子供が甘い物を食べ過ぎたり、歯磨きを怠った場合にも、「歯医者さん」を子供への脅かしに使わないように気をつけましょう。本当に怖いのは、虫歯予防のケアを怠り、虫歯ができても治療せずに放っておくことです。「歯医者さんは、虫歯になるのを防いで助けてくれる所」ということを、子供が小さい頃から理解するようにしましょう。
最後に、虫歯予防のアドバイスを。
アメリカでは、虫歯予防のために6カ月に1度、歯科健診とクリーニングを受けることが推奨されています。歯のケアは、一生続けることが必要です。お子さんだけでなく、ご家族揃って、定期的に歯医者さんに通う習慣を身につけられることを願います。
※来月は、アメリカでのDV(家庭内暴力)について、NYアジア人女性センターのカウンセラー、永尾香織さんにお話を伺います。
