5月のトピック ◆
小児期の歯科治療とケア


治療を怖がる子供への対応は?
初めての子供には、「話す・見せる・実践する」のステップを踏んで、まず子供の信頼を得るように心がけています。
2歳半以下の子供なら、治療を始める前に一緒に遊び、歯科医や治療室に慣れてもらいます。それより大きい子供なら、診察台で基本的な治療器具を見せたり、器具を触ってもらったりします。それぞれの器具をどんな風に使うのかを説明し、「これは怖いものではない」ということを教えます。子供は知らない物を見ると緊張して怖がるので、治療の前に各々の器具を見せて説明してやれば、恐怖心が取り除かれ、怖がらずに治療を受けてくれます。
それでも、どうしても怖がって口を開けられない子供の場合は、すぐに虫歯を治療する必要がなければ、数カ月待ってから再訪してもらうこともあります。しばらく時間をおけば、子供も成長しているので、口を開けて治療を受けられるようになることが多いのです。
どんな治療法がありますか?
歯の噛み合わせの溝や歯間、歯茎に沿った所には歯垢がたまりやすいので、そこから虫歯が始まることがよくあります。小さな虫歯は肉眼では見えないので、レントゲンで見つけます。エナメルが少し弱くなっている程度なら、その時から歯垢を徹底して取り除くようにしていれば、虫歯の進行を止められることもあります。ただし、歯磨きやフロスが届かない歯間にできた虫歯は必ず進行するので、治療が必要です。
虫歯が神経に届いていない場合は、削って詰め物を入れます。虫歯が神経に届いていたら、痛みが出ないように、神経を取り去ります。さらに虫歯が進行して歯が崩れていたら、そこを削り、ステンレス製のキャップをかぶせます。もっと虫歯が進行していたら、抜歯が必要です。乳歯を抜く場合は、永久歯の生えるスペースを保つために、抜歯後のすき間に保隙装置(スペース・メインテナー)を入れて、後方の歯が倒れてくるのを防ぎます。
乳歯の詰め物には、歯の色に似た白いプラスティック製のものを使います。
麻酔はどのように使いますか?
ほとんどの虫歯治療で、麻酔が使われます。歯を削る時に痛むことがあるので、麻酔を使わないと、子供が緊張して怖がってしまい、治療を進めにくいことがあるのです。虫歯が小さくて、じっとしていられる子供の場合は、子供と相談した上で麻酔を使わないこともあります。
部分麻酔なので、眠ってしまうことはありませんが、リラックスするので眠くなることもあります。麻酔をかける時の注射も、経験を積んだ歯科医なら、あまり痛くないように注射を打てるので大丈夫です。
※次回は、一生続けたい虫歯予防のケアについて、お話を聞きます。
