4月のトピック ◆ レーザー視力矯正術


ラーセック(LASEK)とは何ですか?
前号で紹介したエピ・レーシック(epi-LASIK)と同じように、フラップ(ふた)を作らない方法です。
目に局所麻酔をした後で、角膜上皮を特殊なソリューションに浸します。次に、繊維系のスポンジを使い、柔らかくなった上皮の中央部を優しく脇に押しやり、角膜を露出させます。後はレーシック(LASIK)と同様に、角膜をレーザーで再形成します。最後に、脇に寄せた上皮を元の位置に戻してやり、保護用レンズを装着して終わりです。エピ・レーシックは特殊なプラスチック製メスを使って角膜を露出させますが、ラーセックはメスの代わりに、ソリューションとスポンジを使うのが特徴です。
視力回復にかかる時間はレーシックより長く、職場に復帰できるのは術後5日目くらいです。
フラップを作らない利点は何ですか?
レーシックの合併症は、ほとんどがフラップに関係しています。エピ・レーシックにも共通しますが、フラップを作らなければ、フラップに絡む問題を100%排除できます。
不完全な、あるいは形に問題があるフラップは、視力低下の原因になります。また、術中に患者が動くか瞬きしても、合併症の原因になります。普段から瞬きの多い人や、コンタクトレンズ装着歴がなく目の中に異物が入ることに慣れていない人、まぶたを開いた時に見える白目部分の小さな人などは、レーシックに適しているとは言えません。
レーシック後は、100人に1人の割合でフラップにシワが入ります。ほとんどの場合、臨床的に影響はありませんが、たまに物がゆがんだり、二重に見えたりします。フラップの下にゴミが入る、スポーツなどで過度の衝撃が加わってフラップが外れてしまうといった問題も、稀にあります。
回復視力に違いはありますか?
フラップを作らない分、角膜組織を多く残せるため、角膜の薄い人も安全に治療でき、さらにレーシックでは難しい強度近視の矯正にも対応できます。
レーシックと違い、フラップと角膜の境界(段差)がないため、光が不自然に屈折する心配もありません。段差による視力の違いは、特に瞳孔の開く夜間や暗い場所で顕著に感じられます。
どの手術を受けたかに関係なく、患者のほとんどは一時的にドライアイ症候群(乾き目)を経験します。ただ、角膜への負担が小さいラーセックは、レーシックよりも患者がドライアイになりにくいことが、多くの研究で示されています。
あえてマイナス点を挙げれば、費用がレーシックよりも若干高く、術後数日は痛みが残りやすいことです。しかし、術中・術後の安全性に優れていることから、私の患者の約90%はラーセックを選んでいます。
※最終回の次回は、回復視力をさらに高める技術についてです。
