3月のトピック ◆
肥満とその健康被害


減量にはどんな運動が効果的ですか?
基礎代謝を高めるためのアネロビック運動と、体脂肪を効果的に燃やすためのエアロビック運動の2種類があります。
アネロビック運動は、スポーツジムなどの機械類で筋肉を鍛える運動です。筋肉を増やすことで、基礎代謝を維持、または高めることができます。エアロビック運動は、体脂肪を燃やすために必要な、たくさんの酸素を取り込むための運動です。ウォーキング、軽いジョギング、サイクリング、ゆっくりした水泳など、息を切らさず長く続けられる運動がこれに該当します。高血圧や高脂血を下げ、心血管を強くする効果もあります。
普段運動をしない人が一番簡単に始められるのは、1日1万歩運動です。エスカレーターやエレベーターに乗らず、1日2、3回は階段を使い、バスや電車に乗るときは1つ手前の停留所や駅で降りて歩くなど、身近なことから取り組めます。万歩計で歩数を記録すれば、継続の励みになります。病気を持つ人、体に問題のある人は、運動を始める前に医師に相談して下さい。
薬物療法とは何ですか? 効果は?
肥満治療は、食事と運動療法を並行して続けるのが基本ですが、減量に行き詰まった場合は、補助的に薬物療法を行うと効果的です。米食品医薬品局(FDA)は、ゼニカルとメリディアという2剤の販売を認めており、近くリモナバントも承認される見通しです。ゼニカルは脂肪の体内吸収を妨げ、メリディアとリモナバントは食欲を抑制します。
薬剤は1、2年の長期服用が可能ですが、飲めばそれだけ体重が減るわけではありません。薬による減量効果は、食事と運動療法を同時に進めて体重の5〜10%程度といわれています。運動しなくても代謝を高められるとか、何を食べても痩せられるといった宣伝文句の市販薬は、信用しないことです。薬剤は使用前に医師に相談して下さい。
外科的療法には何がありますか?
胃を小さくする胃バイパス手術や、小腸を短くする手術があります。術後6〜9カ月以内に体重の30%程度という高い減量効果が現れ、その後も長期にわたり体重が維持されます。当院でも週に3、4人が手術を受けるなど、米国では外科的療法は珍しくありません。ただ、術中・術後のリスクがあり費用も高額です。基本的に肥満指数(BMI)40以上の病的肥満者、あるいは糖尿病や高血圧症を持つBMI35以上の肥満者が対象です。
痩せられない人へのアドバイスは?
食事と運動療法を基本とし、無理な減量目標は立てず、長期的に取り組む心構えが大切です。医師や栄養士、スポーツトレーナーなどが協力し合って管理する減量プログラムも有効です。
※来月は眼科医のエミール・チン先生にレーザー視力矯正術についてお聞きします。
