3月のトピック ◆ 肥満とその健康被害


肥満の治療にはどんなものが?
食事療法、運動療法、薬物療法、外科的療法などがあります。基本は食事と運動療法で、両方を同時に進め、生活習慣を変えることが大切です。食事療法(ダイエット)によって痩せた後は、体の代謝が遅くなります。そのため、ダイエットと同時に運動して体を筋肉質に変えてやり、落ちた代謝を補います。運動すればカロリー消費量が増えるため、さらに減量効果が期待できます。
どれくらい痩せればいいですか?
肥満の改善は、肥満が原因の健康障害を治療し、将来の病気のリスクを減らすことにつながります。体重を5〜10%減らせば、それだけで心血管疾患リスクは相当に下げられます。
最初からいきなり適正体重を目指すのではなく、肥満指数(BMI)30以上の肥満の人は、まず28程度を目標にします。これは、まだ太り過ぎのレベルではありますが、病気のリスクは下がります。また、体重ばかり気にするのではなく、おへそ周りを男性は85センチ以下、女性は90センチ以下にしましょう。治療法は健康状態や肥満度といった個人差を考慮して決め、特に病気や体に問題のある人は、事前に医師に相談して下さい。
食事療法について教えて下さい。
ダイエットをする時は、1日のトータルなエネルギー摂取量と消費量(運動量)のバランスを意識します。毎日几帳面に記録を取るのは大変ですが、ふと気付いた時にやるだけでも違います。体重58キロ前後で、デスクワークの多い軽労働の人が1日に必要とするエネルギー量は1800キロカロリーです。基本的にこれを超えなければ、まず太らないし、痩せるはずです。
1800キロカロリーという基準は、米国のレストランで出される量を全て食べていたら、守れません。高カロリーの食べ物も、少量で太るので要注意です。お酒もカロリーに換算されます。ビール1杯は300キロカロリー、日本酒1合とウィスキー1杯(ダブル)はそれぞれ185、142キロカロリーです。飲み過ぎると、「食事をほとんどしていないから大丈夫」とはいきません。
悪いダイエットとは何ですか?
水や果物しか食べないといった、偏ったダイエットはよくありません。健康状態も気になりますが、極端な方法は続かないし、代謝が遅くなり再び太るとやる気が削がれ、反動による食べ過ぎは逆効果になります。自分に合ったダイエットがわからない時は、栄養士や医師など専門家に相談するのもいいでしょう。日本内科学会や厚生労働省はインターネットで食事メニューを紹介しているので、参考にして下さい。一番悪いのは、就寝1時間前にたっぷり食事をすることです。1日3回、バランスのよい食事を心がけましょう。
※最終回も引き続き肥満の改善と予防についてです。
