1月のトピック ◆ インファント・マッサージ


インファント・マッサージとは?
生後1年未満の乳幼児を対象にしたマッサージで、30年ほど前からアメリカで始まりました。赤ちゃんの心と体の発育を促すだけでなく、子育てに対する親の不安を解消し、親子の絆を深める効果があるとして、現在世界中に広まりつつあります。ヨーロッパや日本でも、新しい育児法として注目されています。
アメリカでは、1981年に「国際インファント・マッサージ協会(IAIM)」が創設されました。現在、本部はスウェーデンに移され、40カ国以上に支部があり、医療従事者を中心に約5000人のインストラクターが活躍しています
インファント・マッサージの歴史は?
70年代初めのアメリカでは、忙しい母親が子育てに手間をかけずにすむように、粉ミルクが普及するなど、赤ちゃんを自立させようとする育児法が主流でした。一方で、そうした便利な産業文明に対する反発から、自然志向やスピリチュアルな癒しへのあこがれが高まっていた時代でもありました。その当時、人間らしい触れ合いを求めて、アメリカからインドに渡った人がたくさんいたのですが、インファント・マッサージの創始者ヴィマラ・マクレアーさんもその一人でした。
インドの孤児院で2年間ボランティア活動をするうちに、年上の子供が新生児にマッサージをするなど、子供からお年寄りまでが日常的にマッサージをし合っている様子を、興味深く見ていたそうです。
そんなとき、マクレアーさんがマラリアにかかりました。高熱で生死の境をさまよっていたときに、医師だけでなく、孤児院の子供や一緒に働いていた女性たちが、歌いながら夜も寝ないでマッサージをしてくれたそうです。恐怖と不安が次第に消えて心が安らぐのを感じ、熱も下がっていきました。
インドでは、食べ物も十分にない貧しい生活にもかかわらず、子供たちがすくすくと健康に、愛情深い人に育つ理由は、この日常的なマッサージのおかげではないかと、マクレアーさんは考えたのです。
マラリアから回復してこの理念をアメリカに持ち帰り、インドの伝統的なマッサージに、リフレクソロジー、ヨガ、スウェディッシュマッサージなどの手法を取り入れ、現在の「インファント・マッサージ」を新しい育児法として提唱しました。
日本にも普及しているのですか?
日本では、98年に草間裕子さんが発起人となり、日本インファント・マッサージ協会が創設されました。同協会は、日本国内でのインストラクター養成や、普及活動を行っています。ヴィマラ・マクレアー著の和訳本「インファント・マッサージ ママの手、だいすき!」(草間裕子訳)も、日本で発行されています。
※次回は、インファント・マッサージの研究結果と、赤ちゃんと母親への効能についてお話を伺います。
