多摩美術大学校友会ニューヨーククラブ
自由と独立心を尊重 アートの精神が集結
「多摩美術大学校友会ニューヨーククラブ」が5月に開催する年次総会の準備のため、名誉会長中里斉さん(60年絵画学科卒)のスタジオに多摩美術大学の同窓生11人が集合。持参した料理とワインを囲み、和やかに話し合いが進んだ。
「『支部』ではなく『クラブ』という名称にしたのは、会社の派遣や出向と違い、個人としてニューヨークに来た、という気概からです」とは、会長の下次正一さん(72年彫刻)。ギャラリーオーナーの渡辺啓子さん(84年絵画)は、「設立は2003年の雪の降る日で、このスタジオに集まったのよね。お寿司につられて」と笑う。今や会員数50人にまで増えた同クラブには、20〜70代という幅広い世代から、個性豊かな面々が集まる。
卒業後、すぐに来米してキャリアを積んだ越光桂子さん(83年絵画)は、ニューヨーク日本人美術家協会の会長も務めた。「多摩美を卒業できず、ニューヨークに逃げてきました」と笑うインテリアデザイナーの安部よしえさん(87年インテリアデザイン科中退)は、ハーレーを転がすママさんライダー。日本で広告会社に勤めていた上田優子さん(99年グラフィックデザイン)や、舞台美術を学んだ星野晶子さん(97年芸術)、日本画を専攻した谷川摩理亜さん(05年造形)など、卒業後もアートを学ぶためにニューヨークに来た人も多い。
「出身者の松任谷由実や竹中直人などから分かるように、枠にはまらず、自分のやりたいことをやるのが多摩美らしさ」と渡辺さんが言うと、「課題にも規制がなかったよね」「授業中に好きにほかのことができた」などの感想も次々と出てくる。「自由な精神で学べる大学なので、独立心が強い人が多いです」と中里さん。
そんな同クラブでは、「恒例のアニュアル展や美術館見学、彫刻ツアーなど、楽しい活動を行っています」と、副会長の永野みきさん(76年絵画)。「出前アート大学」も計画中だ。これは、日本の校友会が実施している「出張型授業」のニューヨーク版で、日本人の児童にアートの授業を行い、アートへの関心を高め、広めることを目指す。また、昨年の総会の際には、洋服や画材のオークションも開催した。会計担当の小倉千恵さん(87年絵画)いわく、「アーティストは生活が苦しいので、バイトを紹介し合ったり、使わなくなった物を回し合い、助け合っています」。この日の準備会後には、中里夫人の竹田すみ子さんが提供した洋服を女性会員たちが取り囲んだ。
「学生数約4800人の大きな美大なので、ニューヨーク在住の卒業生もたくさんいるはず。ぜひ会に参加して輪を広げましょう」との下次会長の言葉に、同窓のアーティストたちは大きく頷いた。
多摩美術大学校友会ニューヨーククラブ
年会費20ドル。卒業生以外も「サポート会員」として参加可能。5月2日(土)午後4時から、中里スタジオにて年次総会を開催。
www.nycoo.com/tamabi/
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TEL: 212-533-8443(下次まで)
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