サムライ・ソード・ソウル
太刀一振りに入魂生涯青春だっ!
ダンススクールの1フロアーで、背筋をピンと伸ばした剣士たちが、黙々と太刀を振りおろす。俳優のヨシ天尾と桑山佳久が率いる殺陣パフォーマンス・グループ「サムライ・ソード・ソウル(SSS)」の練習風景だ。SSSはブルックリンの桜祭りをはじめ、さまざまなイベントで美技を披露するほか、後続の若手たちに技を伝授している。
今回は毎週土曜日に行われている成人向けのクラスを見学。美しく力強い日本伝統の技の太刀裁きをとくと見せてもらった。成人向けクラスは初めて剣を持つ人にも門戸を開く一般クラスと、中・上級クラスに分かれる。前者では、全くの初心者が経験者に混ざって参加しても徐々に学んでいける授業構成になっていて、柔軟運動から、足の運び方、太刀の握り方、呼吸、構え方などの基本姿勢を繰り返した後、構えのコンビネーションを流れるように繰り返す。初心者は見よう見まねで型を学んでいき、経験者は毎回変わる型の組み合わせを自分のものにしていく。一見同じメニューを繰り返しているように見えるが、「中級以上の人でも飽きずに学べるような型を盛り込んでいます」と天尾。
一般クラスは意外にも女性の参加者が多い。今日で受講4回目となるオルガ・トゥロベッツは「日本文化は物事へのアプローチが秩序正しくエレガント」と語り、はかま姿がりりしいダンサーの後藤良孔は「ダンスの動きとは全く違うのでおもしろい」と意気揚々。精神的強さをこのクラスを通して身につけたというのは、シアターコミュニケーションの学生、板橋利紗。「諦めないことが大切。人生が変わって、また夢が戻ってきました。これは運命です」ときっぱり。
上級クラスでは、打ち合いの型も導入。パフォーマンスとしての殺陣をより実践的に学んでいく。「エネルギーを集中することで、ストレス発散できます。殺陣は一種のセラピー」と話すのは広告制作会社のコンピューター技術職にたずさわるマシュー・ゴードン。「少人数なので師範の目が行き届いていて、その分上達も早いですね」と満足気に語るゴードンは、柔道や合気道などの武道をたしなむとあり、クラスに通いはじめて8カ月足らずにも関わらず、いち早く上級クラスに昇格。その太刀裁きは堂に入ったものだ。上級クラスのメンバーたちは来る桜祭りの大舞台に向けて、今日もまた鍛錬が続く。
(文中敬称略)
SSSの活動は今年で5年目。子供から大人まで気軽に親しめる殺陣を教えている。成人向けクラス:土曜日午後3時〜4時30分(中・上級)、4時30分〜6時(一般)。月曜日には14ストリートYでキッズ・クラスも開講。料金などの詳細はウエブサイト
www.karateman2003.comで確認のこと。
【問い合わせ】
karateman@nyc.rr.com
担当:ヨシ天尾