ニューヨークシティー・チーム・ハンドボール
大男たちが走る!飛ぶ!
7人ずつの2チームが、相手のゴールにボールを投げ入れて得点を競う室内スポーツ、ハンドボール。ヨーロッパではサッカーに次ぐ人気だが、アメリカでは知名度が低く、テニスの軟球を素手で壁打ちする「ハンドボール」と区別して「チーム・ハンドボール」とも呼ばれる。
とにかく本気でハンドボールがしたい!という男たちが集まったのが、ニューヨークシティー・チーム・ハンドボール(NYCTH)。ヨーロッパ系のチームメートが占める中で、山田剛(CBリチャード・エリス)は唯一の日本人。高校からこの競技を始めて「青春時代をすべて捧げ」、日本では社会人クラブチームの全国大会常連だったというベテランだ。元各国代表選手、身長2メートル以上も珍しくない凄腕の大男たちの中で、177センチの山田は、小柄で小回りが利き、サウスポーを生かせる右ウィングを固める。
マイナースポーツゆえ、練習場の確保も一苦労。現在借りている高校の体育館は、「規定のコートよりも狭いんですよ」と山田。それでも、30人近いチームメートの多くが毎週火曜日の練習に顔を出し、試合となれば夜勤明けでも出場する。アメリカ、カナダの東部6チームが参加するリーグ戦では、週末かけてモントリオールまで遠征するなど、ハンドボールに並々ならぬ情熱を持つ男たちなのだ。
取材に訪れたのは、ウエストポイント陸軍士官学校が主催するインターナショナル・トーナメント。実力は全米トップクラスでありながら、同大会では優勝したことのないNYCTHは、「今年こそ!」と意気込む。予選では、途中で主力選手が仕事のため抜けてしまう中も全勝。そして、決勝の対戦相手となったのは奇しくも、昨年の大会で決勝進出を阻止された因縁のチーム。元スペインのプロリーグに所属していた選手や、現アメリカ代表に加え、アトランタから前アメリカ代表選手を呼び寄せ万全の体勢をとる敵チームに対して、主力を欠くNYCTH。それでも、焦らずパスを回して確実に点を稼ぎ、一進一退の攻防戦を繰り広げた。残り時間10秒、1点を追うNYCTHは、エースのピーター・ゴスポダゼックが絶好のポジションからシュートを放つも、ボールは非情にもゴール枠をはずれ、そのまま試合終了。19得点中ミスなしで5得点と大健闘した山田は「4月の全米選手権では、必ずこの屈辱を晴らします」と、力強く語った。
(文中敬称略)
ヨーロッパ系の国連職員が集まり1978年に始まったハンドボールチーム。毎週火曜の夜にブルックリンのエリクソン高校体育館で練習している。マジでハンドボールをやりたい人、募集中!
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tyamada0416@yahoo.co.jp
201-712-5859
担当:山田