ニューヨーク太鼓愛好会
内なる和に鳴り響く親子太鼓
和太鼓を通して親子で日本の伝統文化に触れる──そんなユニークな活動を行っているのは、御諏訪太鼓のニューヨーク太鼓愛好会の面々だ。コロンビア大学のティーチャーズ・カレッジで行われたこの日の練習には、親子連れを中心に15人が参加。2時間以上にわたって、力強い太鼓の音を響かせた。
「アメリカ育ちの自分の子供に、日本の文化を伝えるいい機会」と語るのは、3年前のクラブ発足時から長男の飛と次男の雄人と参加している古川明代リバーソン。「友達もみんなで一緒にやれていて面白い」という雄人のバチを振るう姿もなかなか決まっている。
同じくアメリカ生まれ、アメリカ育ちのバルア晶、真由留の兄弟も「日本の伝統を感じる」と心の中に宿る大和魂を感じている様子。母親の遠山京子も「子供のためにと始めたが、親の方も真剣になってきた」と、異国で触れる和の世界に魅了されているようだ。
長男の滉と長女の愛子とともに練習に励む母親の谷口利恵は、「最初は親が興味をもって始めたが、今では子供の方が真剣」と語ると、「子供は覚えるのが早いので親はついていくのが大変。体力勝負です」とも付け加える。さらにこの日は、愛子の友人の関谷夢歩も参加。「楽しかった。また来たい」と、またひとり、和太鼓の魅力に取り付かれたようだ。
父マーク、長男マックスのディラー親子は、マックスが学校のフェスティバルで行われた和太鼓の演奏を観て、興味を持ったことがきっかけで始めたという。今ではインストラクターのひとりとして会を率いるマーク、「和太鼓は単なる音楽ではなく、スポーツや武道としての要素も含まれていて奥が深い」と、その多面的な魅力を強調する。
「礼儀作法などが学べて、非行防止になるのでは」と教育面での効果も期待しているのは、長男の将平とともに入部して約1年半の鈴木奈美恵。一方、当の本人はそんな大人の思惑とは無関係に「太鼓を思いっきりたたくのが面白い」と、子供らしい純粋さで楽しんでいる様子だった。
来年2月の旧正月に市内の公立校PS87、毎年恒例となっている4月のブルックリン植物園の桜祭りと、ふたつの公演を控え、練習にもますます熱が入るニューヨーク太鼓愛好会の一同。来春、ニューヨーク中を鼓舞する親子太鼓に乞うご期待!
=文中敬称略
2003年発足。会名は2年前の夏、メンバーが岡谷市の宗家を訪れた際に小口大八氏が命名。小口氏の直弟子であり、「太鼓マサラ」などで活躍する倉島ひろ氏が指導を行っている。これまでに、スタテンアイランド・ヤンキース・ジャパンデー(2005年7月)、ブルックリン植物園桜祭り(2005、2006年)など、ニューヨーク市内各地のイベントで演奏し、好評を博している。
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