マンハッタン・ユナイテッド
マジメに楽しく草サッカー
イーストリバーからの風を受けながらボールを追い続ける男たち。柔らかくなった秋の陽のもと、ビブスに汗をにじませる彼らは、日本人サッカーチーム、マンハッタン・ユナイテッド(マンU)の面々だ。
毎年夏に参戦し、昨年度大会では優勝に輝いたアジアン・サッカー・リーグの解散を受け、実戦の場を失ってしまったマンU。「リーグに所属しておらず、試合がないなか、どうやってモチベーションを保っていくかというのが課題」とキャプテンの伊藤司(DKNY)が懸念を表するなか、それでも毎週土曜日の午前中には、ホームグラウンドのイーストリバー・パークで基本プレーの確認やミニゲームを中心とした練習に、約20名のメンバーが集まる。
「雨にも負けず風にも負けずでやっています」と語るのは、在籍5年の古株、丹羽吾朗。「公式戦がなくてもただボールが蹴られればいい」と言う丹羽は、自らのサッカーへの情熱を「毎週教会に通うクリスチャンみたいなもの。もはや生活の一部ですよ」と表現する。
在籍3年半の碇征洋(ユニクロ)も、「今は勝ち負けにこだわらず、草サッカーを楽しんでいるところ」と、現在の状態を楽しんでいるようだった。しかし同時に、「自由に楽しく真剣に」という自身のモットーどおり、ミニゲームにおいてもプレーの端々には気迫が漂っていた。
そんな「マジメに草サッカーを」というメンバーたちの姿勢に惹かれて、今年から参加している栗原義明は、チームきっての若手戦力。かつてはプロの選手になることも夢見たという栗原だが、少年時代、持病によってその夢を断たれてしまい、その後サッカーと距離を置き「グレていた時期もあった」という。そんな栗原に再びプレーすることの喜びを教えてくれたのがこのマンUだった。
「和気あいあいとやるのが一番」とチーム唯一のキーパー、内村寿之も語る。「金曜の夜にあまりお酒飲めなくなったけど、土曜日早起きする価値はありますよ」と話す内村は、メンバーから次々繰り出されるシュートに果敢に飛びかかる勇姿を見せていた。
このように、サッカーに対して人一倍の熱い思いと真摯な姿勢を持ったメンバーの集まるマンU。現在は「眠れる獅子」といった状態だが、伊藤キャプテンによれば「トーナメントとかあれば積極的に参加していきたい」とのこと。今後の活躍が期待される。
=文中敬称略
発足6年目を迎える日本人サッカーチーム。現在20名以上が在籍するほか、帰国者によって立ち上げられた東京支部でも、10名ほどで活動を行っている。練習は毎週土曜日の午前中にイーストリバー・パークで行っており、現在部員募集中。特に、長く続けられる人を歓迎とのこと。
【お問い合わせ】
gaskasz78@hotmail.com