ココロ・ジャパニーズ・ゴスペル・クワイア
人の心をひとつにするゴスペルの力
ハーレム145丁目の小高い丘の上にある教会で、歌声を響かせる日本人グループがいる。ココロ・ジャパニーズ・ゴスペル・クワイアだ。日本人にも人気のゴスペルだが、聴き手ではなく歌い手として活動している日本人グループというのはなかなか珍しい。
「単に何かニューヨークっぽいことがしたかった」と、松尾百合子のゴスペルを始めたきっかけは至ってシンプル。ところが今では「ゴスペル無しでは生きて行けない」程にまでのめり込んでしまったという。
「かっこいい男の子がいたから」と、これもまたシンプルな理由により、8歳で聖歌隊に入ったラマンツ綾の歌唱歴はサークル一の長さ。「賛美歌は牧師を通して祈りを込める歌、ゴスペルはもっと直接的」と両者の違いを強調する。そんな彼女は最近、朝起き抜けにゴスペルを一曲歌うのが、習慣となっている。
かつて同僚だったラマンツに、半ば強引に誘われてサークルに加入したのは長尾郁子。しかし、「歌っているとエネルギーを感じる」と、参加3回目にしてゴスペルの魅力に引き込まれつつある様子だ。
このように女性が目立つココロでテナーを担当する加瀬公一郎は、もともとは大のカラオケファン。しかし、アメリカに来てからカラオケ仲間がいないことから、代わりに始めたのがこのゴスペルだという。
もうひとりのテナー担当は、同教会の牧師でもある岡田圭。彼は今から6年前、元オペラ歌手の講師とココロとを引き合わせるという橋渡し役を演じた人間である。その後もココロの活動を陰から支えてきた岡田だったが、いつしか歌心が芽生え、2年前から歌い手として加わるようになったということだ。
そしてその講師を務めるのが、同教会の音楽主任のグレゴリー・ホプキンス。この日は結婚式が行われていた関係で、式とサークルの間を行き来するという若干慌ただしい練習となったが、それでもゴスペルナンバーなどを十数曲伴奏し、メンバーを指導した。
そんなココロのそばを通りかかった結婚式帰りの少女らが、彼らに合わせて歌を口ずさんでいた。何気ないひとコマであるが、国籍や宗教の違いを越え、人の心をひとつにするゴスペルの力を垣間見られたような瞬間であった。
=文中敬称略
ハーレム145丁目にある、コンベントアベニュ−・バプテスト・チャーチにて練習を行っている日本人ゴスペルクワイア。講師はフィラデルフィア出身の元オペラ歌
手、同教会音楽主任のグレゴリー・ホプキンスさん。「楽譜に頼らず、耳から習う」をモットーにしている。同サークルでは現在新規メンバーを募集中。経験、年齢、宗教などは一切不問。特にテナーを大募集中だ。
【お問い合わせ】
cocologospel@yahoo.co.jp
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