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趣味の集い
2006/05/19発行 ジャピオン掲載記事

第22回紐育寄席■1994年から12年に渡って年数回、紐育落語会によって催されている落語上演会。今回の出演は1998年の第6回紐育寄席から始まり、今回で6回目の三遊亭円楽一門の三遊亭京楽師匠。演目は「かぼちゃや」、「あくび指南」、「百年目」という名作が並んだ。前座は、ウクレレと歌の入浴家¢(皆本剛)と、フルートの喇叭屋義丸(小山義博)のジョークバンド、ビッグアップル・ダンディーズ。

今週のリーダー
三遊亭京楽さん
ニューヨークでは1回きりの上演ということで、日本を発つ時からものすごく緊張していました。滑稽話で十分に笑わせてからでないと、その後、人情話にはなかなかうつれないのですが、 今日は本当に良いお客さんに恵まれたと思います。今日は幅広い層のお客さんがお見えになり、子供のお客さんにも分かりやすい言葉を使いながら、目の肥えたお年寄りのお客さんも満足いただけるような高座を心がけました。今後も落語の海外普及活動に力を入れていきたいです。
紐育落語会
落語談義の夜は更けて…
 「久しぶりだねぇ」(医者)「病気をしていたものですから」(患者)というビッグアップル・ダンディーズのジョークと演奏で幕を開けた紐育寄席。客席を十分に温めた彼らが紹介したのはこの日の真打、三遊亭京楽師匠だ。大入りの会場では待ってましたとばかりの拍手が渦巻いた。

 客席最前列で観賞していたのは会場最年少の大久保健太郎君と川内野隼人君(9歳)。2人とも落語は初体験ということだったが、まくらで師匠が見せた「羊羹とカステラの食べ方の違い」の場面では、ともに手を叩いて笑っていた。一方、本日の最長老、御歳74歳の宮崎大二郎さんも「過去6回全て見に来ているが、今日が一番」と大満足だった。「客層を見て噺の細部を変える」という京楽師匠。幅広い年齢層にも瞬時に反応できるのは、さすが三遊亭円楽一門だ。最後の席では師匠お得意の人情話を上演し、それまで笑いの渦だった客席をホロリとさせて締めた。

 客が引けた後は打ち上げ会場に移動。早速乾杯となった後、「まーまー」と入浴家¢は自らの舞台のできを控えめに振り返ったが、ビールが進むにつれ、「落語とジャズは本質的に同じ」と自身の落語哲学を熱っぽく語り始めた。実はダンディーズの2人は、ともにプロのジャズミュージシャン。ジョークバンドのコンビ結成の前から、ボーカル・ギターとサクソフォーンというバンド仲間だ。「普段は楽器だけだけど、今日はしゃべるので緊張した」というのは喇叭家義丸の弁。ジャズの演奏と同様、舞台も大分即興だったことを明かした。しかし、8年に渡り2人の芸を見てきた師匠からは「年々磨きがかかかる」とお褒めのお言葉を頂いた。

 意外なことにこの落語会、女性会員も多い。この日受付をした2人の一方、美恵春亭フラメン子ことフラメンコダンサーのバイケビシウス美恵子は、入会のきっかけを「在米が長くなって日本のものが恋しくなった」と話す。他方、入浴家¢の弟子である静香AMは、昨年大阪からの英語落語グループ公演に、自身が所属する教会の米国人会員達を大勢集めるなどの活躍を見せた。

 教会といえば京楽師匠もこの後日、ニュージャージーの教会にて、英語字幕による落語を成功させたところ。このまま各地の教会での「布教活動」が続けば、牧師が落語で説法する日も近いかもしれない!?


=文中敬称略
紐育落語会
紐育落語会は「来る者拒まず、去る者追わず」の方針で運営。年に数回、日本から落語家さんを招き寄席を行うほか、各季節に一度寄り合いと称し、落語ビデオ等の貸し借りをする会員同士の親睦会を催している。会員になりたい人は、下記まで連絡を。会費等は無料。

【お問い合わせ】
New York Rakugo Kai
TEL: 718-793-2520
sento@nyrakugokai.net
www.nyrakugokai.net

連絡は入浴家¢(皆本剛)さんまで。
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