NY/ NJ 弓道部
初めての弓道体験 目的に向かい的を射る
紺地のはかま姿で、ジャージーシティーの会場にさっそうと登場した高田史子さん。高校時代は弓道部に所属し、弓道のできる団体をニューヨークでも探したが見つからず、それなら自分で作ってしまおうと2006年に「NY/NJ弓道部」を設立。「部活のノリで楽しく学んでほしいと思い、この名前を付けました」と、弓道教室がなかなか見当たらない当地で貴重な「部活」を続けている。
この日は初の試みとして「初心者入門セッション」を実施し、弓道に関心を持つ初心者が集まった。講義は、練習用のゴム弓や本物の弓を実際に使いながら、立ち方や和弓の構え方、引き方、呼吸の仕方など実習にすぐ役立つものの紹介から始まり、正式な入場の仕方やお辞儀の仕方など、決まりごとの紹介にまで及ぶ。
一通り基本を学んだ後は、近距離で実際に的に向かって矢を放つ体験実習へ。「弓道教室が見つからなくてあきらめていたら、偶然引っ越し先の1階に高田先生が住んでいたんです」と、運命に導かれるように弓道に出合ったという興津圭さんをはじめ、レギュラークラスの級保持者4人が高田さんの補助を務める。
実際にやってみると、弦(つる)を引くコツがなかなかつかめず、矢がポロリと足下に落ちてしまう。「3本指をそろえて、親指の位置をもう少し上に」と高田さんや補助の忍耐強い指導の末、ついに矢がヒューンと小気味良い音をたてて飛んで行った。的に刺さる瞬間の何と快感なことよ。
エンジニアのディア・フィリップさんは、「実際に射的練習をさせてもらえると思ってなかったので感激しました」と興奮気味。娘に誘われて親子でクイーンズから参加したワーレン・テリーさんは「元々アーチェリーに興味があったので、一緒に来てみました。アーチェリーは競技だが、弓道は礼儀や形式を守る精神統一で、非常に興味深かった」と話し、娘のジェードさんも「弓道の精神統一の考えが素晴らしい。ユガケ(手袋)を付けるのがけっこう難しかったけど」と実習を楽しんでいた。合気道や居合も練習しているブルックリンから参加のザック・ビザンツさんは、「武道では自分に勝ってこそ真の勝利と言います。弓道も同じで、自分自身ができていないと的に当たりません」と、武道精神を弓道にも見いだしたと話す。
「腕力や体力に関係なく誰でも練習できるのが弓道の魅力です」と言う高田さんの言葉通り、参加者たちは3時間に及ぶ日本の武道体験を満喫していた。
毎週金曜日の午後7時30分から9時30分までジャージーシティー(Community Education & Recrea-
tionCenter)で、第2、4火曜日の午後6時から7時30分までマンハッタン(330 Broome St.)で練習。
■問い合わせ
kyudonynj@mac.com
http://web.mac.com/kyudonynj