2019/05/10発行 ジャピオン1017号掲載記事

032 イタリア人職人による製麺店

ブルックリンのガイドブックの著者、安部かすみが、本で書ききれなかったことや、まだあるお気に入りスポットを紹介します。「大切な友人に紹介するとしたら?」という目線で選んだとっておき。今週はパークスロープにある「Un Posto Italiano」です。

Un Posto Italiano
(ウン・ポスト・イタリアーノ)

とあるパン職人に「狭い店だけど、ものすごくおいしい生麺を作っている本気の職人がいる」と教えてもらったのが、この店との出合いでした。どうやら2人は「粉つながり」。教えてもらった住所を訪れると、タウンハウスの1階にひっそりとたたずむお店がそこに。

毎朝手作りされる生麺

ドアを開くと、カウンターの向こう側でオーナーのアントニオが作業をしていました。たった250スクエアフィート(12畳)ほどのコンパクトなスペースには、イタリア産の食材が並んでいます。地下に本格的なキッチンを構え、ミラノ出身のダビデと、生麺を手作りしています。

ペスカーラ出身のアントニオは以前映画を作っていましたが、2007年に当地に移住した際に世界金融危機を経験し、イタリアンレストランのマネジャー業に転身。当地に「イタリア出身者」による本格的な製麺所がないことに目をつけ、15年にこの店を開業しました。

5~8種類の「本日のパスタ」と10種類前後の「今週のパスタ」の中で、一番人気はラビオリ。初めて訪れ、どれにするか迷ったら、キタッラ(Chitarra)もおすすめとのこと。

新鮮な生麺を売りにしているだけあり、その日のうちに食べるか冷凍保存した方がよいようです。私はキタッラをトマトソースで調理しましたが、モッチモチでおいしくいただけました。おすすめ!

生産者と対話し
高級食材を厳選

小麦粉はシシリア産を輸入して使っています。理由は「100%グレインから作られ、質がぜんぜん違うから」とアントニオ。

使用している卵、バター、ポテトなどの野菜類もオーガニックにこだわり、アップステート・ニューヨークやペンシルベニアの農家から仕入れたものを使用しています。

他に販売しているものはイタリア産のオリーブ油、トマトソース、リゾット用のお米、塩、チーズなどで、アントニオが生産者を訪れて質の良さを確認したものだけを厳選。同店手作りの(パスタソースに混ぜる)ペストも見逃せません。

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2人のイタリアーノによりその日の朝に手作りされたばかりのフレッシュパスタがそろう。どれにするか迷ったら、このキタッラ(chitarra)をまずはお試しあれ(1パウンド$10)

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250スクエアフィートのこぢんまりした店内に、イタリア産高級食品も並ぶ

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同僚のダビデと共に、毎朝7時から地下キッチンに立つ

All Photos: © Kasumi Abe

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