2019/01/04発行 ジャピオン1000号掲載記事

016 現存する市内最古のお肉屋さん

ブルックリンのガイドブックの著者が、本で書ききれなかったことやまだまだあるお気に入りスポットを紹介します。「大切な友人に紹介するとしたら?」という目線で選んだとっておき、今週はコブルヒルにある「Staubitz Market」です。

Staubitz Market
(スタウビッツ・マーケット)

雑貨屋「Papel」に行った時にたまたま寄り道して知った向かいの店。店員にアレコレ質問したら親切に答えてくれ、「同じ場所に創業時の名で今でも営業している、市内最古の肉屋」だと言って、壁に飾られた創業時の店の様子や店員の写真を見せてくれました。

住民に慕われる店

私が訪れたのは金曜日の夕方。近所のお客さんがひっきりなしにやって来て、買い物をしています。「感謝祭とクリスマスは、1年で一番の書き入れどき。だから大みそかまで働き続けるのさ」と言うのは、3代目店主の息子ジョン・ジュニア・マックファデン。

もともとこの店は1917年にジョン・スタウビッツが創業し、15年後にマーティン・ランが後を継ぎ、67年にジョン・ジュニアの父親が買い取りました。現在82歳になる父親は昨年まで週6日、1日10時間も働いていましたが、1年前に転倒し車イス生活に。それ以来、息子のジョン・ジュニアが中心になって店を運営しています。

ジョン・ジュニアは12歳のときから配達、掃除要員として店で働いてきました。包丁の持ち方、研ぎ方、肉に関することはすべて父親が教えてくれたそう。同店は「すべてブッチャー(肉屋の職人)によるハンドセレクト」がモットーです。

薄切り肉や豚足も

店で取り扱っているのは、ビーフ、鳥肉類(鶏・七面鳥など)、ポーク、ラム、ゲイム(ジビエ)で、上質のものだけをセレクトしています。

例えば、ビーフは20%がグラスフェッドで、ホルモンやステロイド、抗生物質などを使っていない自然のもの。供給業者は、遠くはニュージーランドから国内の中西部、南部など。中には、ブルックリンの有名ステーキ店「Peter Luger」と同じ供給元から仕入れている肉もあります。牧草牛のひき肉は1ポンド9ドル99セント。日本人になじみのあるしゃぶしゃぶ用の薄切り肉、各種ホルモン類、豚足、ボーンブロス用の骨なども購入できます(一部要予約)。

ジョン・ジュニアはじめ、ここで働いているスタッフは皆勤続20年、32年などのプロばかり。アットホームなお店です。

 

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「毎日職人により良質のものをハンドセレクトしています」と言うのは、オーナーの息子で現在店のオペレーションを任されている、ジョン・ジュニア。彼は12歳からずっと、ここで働いている

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肉以外に加工品も取り扱う。写真はジョン・ジュニアのおすすめで、ブルックリン発「rick’s picks」のスモークされたオクラの漬物($11.99)

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︎昔の店の様子がわかる写真が大切に保存・展示されている

All Photos: © Kasumi Abe(安部かすみ)

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