2016/11/25発行 ジャピオン892号掲載記事

心と体のメンテナンス

顔のエージングサインと治療法(後編)

頬のたるみやくすみ 切らずに簡単修正も

メスを入れずに口元や頬のたるみを引き締める方法は?

 最も簡単な方法は、ボツリヌス毒素製剤のボトックスの注入です。一度の注射で効果がすぐに現れるので、たとえば翌週の結婚式までにほうれい線や口元のシワを目立たなくしたいなど、結果を急ぐ場合に便利です。あくまで一時的な治療なので、4~6カ月後には元の状態に戻りますが、同時に、気に入らなくても数カ月で元に戻ることが利点でもあります。

 当院で提供するもう一つの選択肢は、熱の力でコラーゲン産生を誘導し、加齢とともに薄くなった皮膚に弾力を取り戻す方法です。ボトックスと違い、効果が出るまでに時間はかかりますが、老化による皮膚の変化を遅らせることができます。

 これにもいろいろな方法がありますが、当院はインモード(InMode)社の最新技術を使っています。専用のハンドピース(手で扱う施術用装置)を気になる部位にあて、高周波(RF)電流によって皮膚の内側に熱を発生させます。1回10分程度の施術を、1週間1回、4~6回繰り返します。副産物として、ニキビが改善したケースもあります。熱によって皮膚の構造が変わるためだと思われます。

 この方法で、目元、腹部、膝の上の皮膚のたるみを引き締めることもできます。皮膚の状態によりますが、顔以外は8回程度の施術が必要です。

 同じくインモード社の技術で、ごく細い短針が複数ついたプレートをハンドピースに取り付け、治療部位にRF電流を照射する施術もあります。

 針を使わない方法に比べ、体への負担はやや大きくなりますが、効果が早く、大抵は1、2回の施術で変化が分かります。針は痛くありませんが、RF電流照射時にピリピリという刺激があるため、あらかじめ患部に麻酔クリームを塗ります。

 この方法は、凸凹のニキビ痕をスムーズにする治療にも使われます。

フェースリフト手術について教えて下さい。

 皮膚を外科的に引き上げる方法で、一度の治療で半永久的な効果を得ることができます。これは、皮膚のたるみが広範囲におよび、切らない治療であまり効果を期待できない場合の治療選択肢の一つです。

 さまざまな術式があるので、額、頬、顎、首など、どの部位を改善したいのか、また治療範囲はどの程度かなどを検討し、最適な方法を選びます。

頬への脂肪注入治療とは?

 患者自身の体から余分な脂肪を吸引し、頬に注入する方法です。年を重ねると顔から脂肪が失われ、頬がげっそりとこけ、実年齢より老けて見えたり、シワの原因になったりします。脂肪注入によって頬をふっくらさせると、全体の印象がかなり若々しくなります。

 治療部位は、頬以外にも目元や口元、ほうれい線など。唇に脂肪を注入し、ボリューム感を出したいという人もいます。

 治療に使う脂肪は、背中や腰、脇の下から採取します。これらの脂肪は細胞が安定しているからです。腹部など、体重の増減に影響されやすい脂肪は、この治療には向きません。

二重顎や首のたるみは解消できますか?

 熱の力でコラーゲン産生を助ける治療が有効です。状態によって、余分な脂肪の吸引、皮膚の切除、皮膚を引き上げるネックリフトなどの外科的治療を検討します。

顔のシミも薄くできますか?

 シミやくすみは、メラニン色素が沈着したものです。当院では、インモード社の色素用ハンドピースでインテンスパルスライト(IPL)という特殊な光を照射し、色素を〝破壊〟する治療を勧めています。治療部位の色によって光の波長を調節するので、皮膚にダメージを与えません。

 施術後はシミが一時的に濃くなり、1週間ほどでかさぶたが取れるように色がはげ落ちます。普通は1、2回の施術でクリアになりますが、色素を作る細胞自体を壊すわけではないので、1~3年後に色が戻り、再治療が必要になることもあります。何年も前にできたシミも、適切な治療できれいに消すことができます。

※来週はフランク・ルー先生に、最新歯科技術についてお聞きします。


 

InModeでの、顔、首、腹部のしわ、たるみの治療例(写真提供:エリック・チャ先生)
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エリック・K・チャ先生
Eric K. Cha, MD, MPH, FACS

形成外科医師(Board certified by the American Board of Plastic Surgery)、米国外科学会フェロー(FACS=Fellow of the American College of Surgeons)。二重まぶた形成、脂肪吸引、豊胸、顎ラインの矯正、傷痕を目立たなくする治療など。患者にはアジア人が多い。マウント・サイナイ・アイカーン医科大学臨床教授、米国形成外科学会・米国美容形成外科学会会員など。公衆衛生学修士(MPH)。

Eric K. Cha, MD, MPH, FACS

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212-717-2222
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