2016/11/18発行 ジャピオン891号掲載記事

心と体のメンテナンス

顔のエージングサインと治療法(前編)

老化サインは目元から 熱の力でたるみを解消

目元のシワやたるみの原因は?

 年を重ねると、皮膚も脂肪もだんだん下がります。そうした顔のエージングサインは、皮膚が薄い目の周りから現れます。若いときは肌に張りがありますが、加齢とともに、まぶたや目の下の皮膚がゆるんで垂れ始め、シワができます。個人差はあっても、誰にでも起きる自然なことです。人によっては、疲れた印象を与えるとして、気にする人もいます。

メスを入れずに目の周囲を改善する方法は?

 シワやたるみの状態によって向き・不向きはありますが、最近はメスを使わず、回復期間も短い治療が人気です。

 皆さんもご存じのように、最も簡単な目元のシワ治療は、ボツリヌス毒素製剤のボトックスを注入する方法です。患部に微量を注射し、シワの原因である表情筋を麻痺(まひ)させます。注射の効果は4~6カ月ほど続き、少しずつ元の状態に戻ります。現在はボトックスと似た働きの別の医薬品もあり、治療選択肢が増えました。

 切らない治療の二つ目の選択肢は、熱の力でコラーゲン産生を誘導する方法です。加齢とともに皮膚のコラーゲン産生が低下すると、皮膚が薄く、たるみやすくなります。

 これにもいろいろな方法がありますが、当院はインモード(InMode)社の最新技術を使っています。基本ユニットとハンドピース(手で扱う施術用装置)からなるシステムで、皮膚の引き締め、シミ・くすみの改善、体毛除去、セルライト治療など、目的に応じてハンドピースを交換することで、さまざまな施術を行うことができます。

 目周辺のシワ・たるみ治療の場合、潤滑用のジェルを塗った上から、肌の引き締め用ハンドピースを滑らせ、高周波(RF)電流を与えます。それによって皮膚の内側に熱が発生し、コラーゲン産生を促します。痛みはないので、施術中に麻酔は使いません。

 この方法は、まぶたよりも、目の下の治療に適しています。まぶたは眼球を保護しており、構造的にハンドピースを滑らせるのが難しいからです。

 施術時間は1回10分程度。これを1週間に1回のペースで、4~6回繰り返します。施術中は、患部がじんわり温かくなります。治療終了後は、1年に1回のメンテナンス施術を続けるといいでしょう。

目元の手術について教えてください。

 ごく初期のエージングサインには切らない治療が効果的ですが、進行したたるみやシワには、手術を検討します。メスを使うと、それだけ体に負担もかかりますが、一度で劇的な効果を期待でき、方法によっては効果は半永久的です。

 目の下のたるみやシワ、目袋(目の下の膨らみ)を改善したいときは、局所麻酔下で下まぶたの内側または外側を切開し、目袋の原因である脂肪の除去など必要な処置を行います。余った皮膚があれば、それも一緒に切除します。術後1~2週間で内出血や腫れが引き、2~3カ月後にほとんど目立たなくなります。

 上まぶたの場合、たるんだ皮膚やシワが二重まぶたの線を覆い、その結果、目が小さく、全体的に厚ぼったく見えます。たるんだ皮膚を除去し、二重の線をくっきり現すことで、まぶたがすっきりし、印象が随分若々しくなります。

 これには、まぶたを切開して余った皮膚を切除する方法と、切開も切除もしない方法があります。切除しない場合、まぶたの皮膚を糸で結び二重の線を作る「切らない二重整形」とほぼ同じ施術を行い、まぶたのたるみを修正します。

 眉が目尻にかけて下がっていれば、眉ごとまぶたを引き上げます。この方法だと、上まぶただけでなく、額のシワやたるみ、目尻や眉間のシワを一気に改善することができます。

 前頭部の髪の生え際奥を線状に切開し、そこから筋肉と皮膚を処理します。髪の生え際奥に4~5個の小さな切開口を作り、ごく小さなカメラや器具を入れて処理する内視鏡下手術も可能です。内視鏡下手術は、傷痕が目立たず、術後の回復も早いのが利点です。

 余分な脂肪の除去も必要に応じて行います。逆に、シワやくぼみが深いときは、脂肪を注入することもあります。
 
※来週は、肌のくすみの改善や、口元の施術などについて伺います。


 

インモード(InMode)社の最新システムを使った治療の様子。皮膚の引き締め、シミ・くすみの除去など、治療目的に応じ、基本ユニットにハンドピースを取り付ける
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エリック・K・チャ先生
Eric K. Cha, MD, MPH, FACS

形成外科医師(Board certified by the American Board of Plastic Surgery)、米国外科学会フェロー(FACS=Fellow of the American College of Surgeons)。二重まぶた形成、脂肪吸引、豊胸、顎ラインの矯正、傷痕を目立たなくする治療など。患者にはアジア人が多い。マウント・サイナイ・アイカーン医科大学臨床教授、米国形成外科学会・米国美容形成外科学会会員など。公衆衛生学修士(MPH)。

Eric K. Cha, MD, MPH, FACS

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