2015/09/25発行 ジャピオン832号掲載記事

心と体のメンテナンス

きれいになる最新技術(後編)

紫外線量の少ない秋冬 シワ・シミ対策の時期

皮膚を再生する最新のアンチエージング施術とは?

 加齢とともに目立つシワやたるみは、コラーゲンや弾性組織が減少し、皮膚が薄くなるために起こります。近年は、高周波RF(RadioFrequency・ラジオ波)の温熱効果によって、皮膚深部の組織再生を活性化させる「切らない施術」が進歩していることは、前回でもお話ししました。RFを使ったこの施術は、皮膚の厚みを取り戻し、同時に引き締める効果があります。

 従来からあるフェースリフト手術は、皮膚と皮下組織を引き上げ、顔のシワやたるみの解消に有効ですが、術後の回復に時間がかかります。一方、RFによる切らない施術は、すぐに日常生活に戻れることと、皮膚のコンディション自体を改善する効果もあるのが特徴です。


RFによるシワとたるみ対策施術の具体例を教えてください。

 インモード(InMo- de)という最新機器を使い、皮膚表面より少し深い部分にRFを照射し、コラーゲン再生を促します。顔と首のシワやたるみ、ニキビ痕などの解消に効果があります。

 ごく細い針のついたハンドヘルド・プレートを気になる部位に当て、針の先からRFを照射します。針の長さや密度(プレートによって、24~126本の針がある)、照射のエネルギーレベルは、施術部位によって適切なものを選びます。針が刺さる痛みはありませんが、RF照射の際にピリピリという刺激があるため、あらかじめ患部に麻酔クリームを塗っておきます。注射による部分麻酔は不要です。

 従来のレーザーによる施術は、熱によって皮膚組織にダメージを与えることで、壊死した組織を排出し、皮膚を再生し、コラーゲン産生を促すものでした。効果的な施術ですが、例えば顔の場合、施術後4~6週間は患部が真っ赤になったり、一過性のシミができたりといった問題がありました。

 インモードによる新技術の場合は、そういった心配はほとんどありません。患部が少し赤く腫れたり、2~3日針の痕が残ったりしますが、特に治療しなくても自然に治癒します。

 通常は1、2回の施術で大きな効果を実感できるようです。フェースリフト手術後、一部に残った皮膚のたるみを解消するため、インモードによる施術を受けた患者もいます。


シミやくすみ、そばかすに効く施術とは?

 人間は、紫外線や乾燥による皮膚のダメージを、ある程度まで自分で修復することができます。しかし、加齢とともに修復が追い付かなくなり、メラニン色素が沈着したものがシミやくすみです。

 近年は、インテンスパルスライト(IPL=Intense Pulsed Light)と呼ばれる特殊な光を、特定の色素を狙って照射することにより、顔や首、胸元のシミやくすみなどを解消することが可能になりました。メラニン色素に直接働き掛けることにより、表皮のターンオーバーと、メラニン色素の排出を促します。

 光は、その波長によって特定の色に認識され、同じ色によって吸収されるという特徴があります。IPLによる施術は、この原理を応用したものです。患者のシミやくすみ、血管の色調に合った波長を選んで照射することが大切です。肌に光を照射するときに「ビビッ」という刺激があるので、麻酔クリームを塗ることもあります。施術後、シミが一時的に濃くなりますが、1週間ほどで色素が「剥げ落ち」ます。

 従来の標準的IPLは、4~6回の施術が必要でしたが、インモードの場合、大抵のシミやくすみは1、2回の施術でクリアになります。必要に応じて、施術を繰り返すこともあります。

 治療期間中は必ず日焼け止めを塗り、十分な紫外線対策を行います。紫外線量が多い夏は避け、秋から冬にかけての施術をお勧めします。

 IPL照射は、毛細血管拡張(くも状静脈)による赤ら顔にも有効です。赤ら顔は、血液の色が皮膚を透けて見えることで起こります。IPL照射によって血管を過熱凝固し、血流を止めることにより、赤みの原因を除去します。脚にできたくも状静脈も、場所が浅く小さなものは、施術によって目立たなくなります。

※ 来週はヨハン・キム先生に、歯科治療に関する疑問についてお聞きします。


1回目のシミ取りの施術前と後。長年の悩みだったシミが薄くなり、一皮むけたように肌が明るく滑らかになった。写真は、施術を体験した編集部のモデルのもの
スクリーンショット 2015-09-25 1.44.20

エリック・K・チャ先生
Eric K. Cha, MD, MPH, FACS

形成外科医師(Board certified by Ame- rican Board of Plastic Surgery)、米国外科学会フェロー(FACS=Fellow of the American College of Surgeons)。二重まぶた形成、脂肪吸引、豊胸、あごラインの矯正、傷跡を目立たなくする治療など。患者にはアジア人が多い。マウント・サイナイ・アイカーン医科大学臨床教授、米国形成外科学会・米国美容形成外科学会会員など。公衆衛生学修士号(MPH)取得。

Eric K. Cha, MD, MPH, FACS

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