2015/09/18発行 ジャピオン831号掲載記事

心と体のメンテナンス

きれいになる最新技術(前編)

痛くないアンチエージング 肌を引き締め脂肪も分解

痩身やアンチエイジング施術の最近の傾向は?

 手術に比べて体への負担が少なく、回復も早い「切らない施術」の選択肢が増え、治療効果の向上とともに人気を集めています。例えば、加齢による首のシワやたるみは、余分な皮膚を切除したり、筋肉・筋膜を引き上げたりする手術しか、従来は改善する方法がありませんでした。状態にもよりますが、今では体にメスを入れず、麻酔も使わず若返りを図ることが可能です。

 しかし、これらの切らない施術は、「手術」に代わるものではありません。手術は一度で劇的な効果を期待でき、方法によっては、その効果が半永久的に持続します。切らない「施術」か、切る「手術」か、それぞれの長所と短所を理解した上で、自分に合った方法を選ぶことが大事です。


熱によって肌を引き締める施術とは?

 加齢による肌の変化やたるみは、コラーゲンや弾性繊維の減少が原因です。近年は、熱によってコラーゲン産生を促し、顔や首、体のたるんだ皮膚を引き締め、ハリを与える技術が進歩しています。

 当院は、「インモード(InMode)」と呼ばれる新しい機械を最近導入しました。目的に応じてハンドピース(手で扱う施術用装置)を交換することで、さまざまな施術ができる基本ユニットです。

 まず、改善したい部位に専用ジェルを塗り、その上にハンドピースを置き、高周波RF(RadioFre- quency・ラジオ波)を当てます。電極間を電流が均一に流れることによって、電気刺激を受けた細胞が振動し、摩擦熱が発生します。この熱によって皮膚組織を活性化し、コラーゲン産生が促されます。たるんだ皮膚が引き締まり、シワも目立たなくなり、肌が滑らかになる効果を期待できます。RFは皮膚の表面には作用せず、皮膚の下の組織にのみ働きかけるため、皮膚が損傷する心配はありません。

 部位によって、3カ月ほどの期間に4~8回程度施術を繰り返します。施術中に痛みはなく、麻酔も不要です。


脂肪を分解する痩身施術とは?

 RFとレーザーを組み合わせた施術を行います。熱で脂肪を分解して取り除き、同時にたるんだ皮膚を引き締める施術です。腹部や腰周り、臀部(尻)、二の腕など、脂肪を集中的に除去したい場合に適しています。セルライトの解消にも有効です。

 まず、専用ハンドピースで、気になる部位の脂肪を〝つまみ〟ます。皮膚を、その下の脂肪ごと吸引するイメージです。そして、吸引した皮膚にRFを当て、最後に高出力レーザーを照射します。RFによってコラーゲン産生を促し、レーザーによって脂肪細胞を分解し、破壊します。破壊された脂肪細胞は、体内で自然に代謝され、老廃物と一緒に体外に排出されます。

 RFとレーザーの照射時間は1回2~7秒。これを繰り返し、10~20分治療を行います。照射部位が特定の体温に達すると、それを機械が検出し、照射が自動的に止まります。患部に少し熱を感じるかもしれませんが、特定体温以上に熱くなることはないので、火傷の心配はありません。吸引による赤味も、2、3日もすれば引きます。

 体の自然な代謝と回復を待ち、日を変えて同じ治療を3、4回、多くて8回くらい繰り返します。

 従来の脂肪吸引術は、体に小さな切開口を作り、そこからカニューレと呼ばれる細い管を挿入し、脂肪細胞を吸引します。場合によってはタミータック(腹壁形成術)を行い、余分な皮膚を取り除くこともあります。手術中は麻酔が必要で、術後は患部の腫れを抑えるため、ガードルのようなガーメントの装着が勧められます。一度に劇的な痩身効果を期待できますが、回復には時間がかかります。

 一方、RFとレーザーによる施術は、処置中に痛みがなく、麻酔は使いません。回復期間中のガーメント装着や安静も不要で、すぐに普通の生活に戻れます。脂肪吸引術では取り切れない脂肪、例えば腹部からカニューレを入れると、背中に脂肪が残ることがありますが、そういった心配もありません。

 開発会社が21人を対象に行った試験では、2・5センチの施術部位で脂肪細胞の30%が破壊され、コラーゲン産生は平均13・7%増えたそうです。

※ 次回は美肌施術について伺います。


チャ先生のクリニックではインモード(InMode)社の機械(写真左後方)を導入。痩身や美肌などの治療目的に応じ、必要なハンドピースを取り付ける。写真は、編集部が体験したシミ取りの施術の様子。
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エリック・K・チャ先生
Eric K. Cha, MD, MPH, FACS

形成外科医師(Board certified by Ame- rican Board of Plastic Surgery)、米国外科学会フェロー(FACS=Fellow of the American College of Surgeons)。二重まぶた形成、脂肪吸引、豊胸、あごラインの矯正、傷跡を目立たなくする治療など。患者にはアジア人が多い。マウント・サイナイ・アイカーン医科大学臨床教授、米国形成外科学会・米国美容形成外科学会会員など。公衆衛生学修士号(MPH)取得。

Eric K. Cha, MD, MPH, FACS

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212-717-2222
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