カジュアルな内装なるも、新鮮な食材と最高水準の調理で高い評価を得ているディエチのメニューに、10ドル以下で気軽に楽しめるラインナップが加わった。ロブスターのマンゴー・ソース・サラダや、5〜6種類のチーズを使ったピューレなど、ワインに良く合う小皿料理に力が入る。自信作「トマトの冷製スープ」は、素材の味と甘みにこだわった、完熟トマトをブレンダーにかけて、オリーブオイルを少々加えただけなのに、まるでクリーム入りみたいにとろける。しかも太陽の味がする。「ブレンド加減がプロの腕の見せどころ」と同店のシェフは言う。そして、初夏のおすすめは、「ハドソンバレー・ダック」。地元産カモの胸肉を、香草とともに丁寧にオイルをかけながら、表皮をフライパンでカリカリに焼き、更にオーブンでロースト。トリュフとハチミツのソースでいただく。口当たりの良さに酔いしれていると、鴨肉のワイルドな風味に驚かされる。歯ごたえもあり、まるで自然をほお張っている感じ。かくも手の込んだ小皿料理が全10品。なんと一品5ドル〜。オーナー厳選のワインもグラス5ドル〜。いずれも季節ごとにラインナップが変わるというから、癖になりそうな店である。
シェフの技が見えるオープンキッチン。
鴨肉は微妙に熟成されている。つけ合わせは、芽キャベツのソテー。8ドル。やや軽めの赤マルベックが合う。後ろは冷製トマトスープ。5ドル。