ハドソン川を隔ててマンハッタンを眺めるジャージーシティー。この街を長年見続けてきたシェフが経営する「オックス」は、近年目覚しく成長しているこのエリアの先駆けとも言えるレストランだ。「このレストランには私たちのすべてが表現されています」と話す、シェフ兼オーナーのエドワードさんとニコールさん。店内は、もともとあった建物の壁や床を生かして、そこにコンテンポラリーなインテリアを配し、新旧の融合を試みている。
労力を惜しまず、仕込みからすべて手作りする料理は、シンプルなのにフレッシュな独創性が詰まっているものばかり。「オックステイル」は、そんなこの店を代表するメニューだ。レッドワインソースで何時間も煮込んだ肉は想像を絶するほど柔らかい。デコレーションや調味料を最小限にとどめ、焦点は食材のフレーバーを保つことにあると話す彼らの料理のメソッドには、どことなく和食にも似た感があり、他では味わえないユニークなアメリカ料理の数々を楽しめる。マンハッタンまで足を伸ばさなくてもエレガントに、そしてぜいたくに心を満たしてくれるコンフォート・フードと、家でくつろぐようなアットホームなもてなしが安らぐレストランだ。
奥のバーでは別メニューも楽しめる