スペインの小皿料理、タパスの原型とも言われるピンチョス。その名を冠した店、「ピンチョス」がウエストビレッジの南の一角にある。ピンチョスとはフランスとスペインの国境にあるバスク地方の料理で、山海の食材が豊富なこの地方ならではの居酒屋風フィンガーフードだ。日本では串刺しになった一品料理をピンチョスと呼ぶことが多いが、実際には必ずしも串刺しではない。
この店はオーナーがバスク出身とあり、出てくるのは正真正銘の本場ピンチョス。メニューには海の幸、山の幸がバランスよく並ぶ。バスク地方のレッドペッパーに鱈を射込んだ「ピミェントス・デル・ピクィヨ・レリェーノ」、リオハ産のチョリソーソーセージ「チョリソー・リオハーノ」、ハムのコロッケ「クロケタス・デ・ハモン」など、カロリーとメタボが気になる品々が多いが、バスク色が豊かな「ホワイト・アスパラガスのバスク風」はヘルシーなのでおすすめ。柔らかく煮込んだ肉厚のホワイト・アスパラガスに、甘酸っぱいドレッシングで和えたレッドペッパー、タマネギといった野菜のみじん切りがこんもりと盛られて供される。全体に、スペインのタパスほど油っこくなく薄味で、バスク産のワインを傾けながらつまめば、時間が経つのも忘れてパクパク行ってしまう。
少し窮屈なくらいの距離感がバスク風
アスパラのソフトな食感と、つけ合わせの野菜のシャキシャキ感がユニークな一品は、バスク地方南部のナバロスの名物料理。6ドル。