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05|Vol. 915|Friday, May 12, 2017 ®グルメ            英国スイーツ   「英国のスイーツのレシ国ではさまざまなデザートに使用されている、英国人にとっては故郷の味。ハリーもヌガーやパイなどの糖蜜スイーツを食べている。このプディングは糖蜜ケーキ に温かいカスタードソース その他にも、英国スイー がかかっている一品で、糖蜜 ツで最も伝統があるとされ の濃厚な甘みが口の中でし る、ジャムとバタークリー  魔法学校の食堂や列車 の車内販売、そしてハリー の親友ロンの母親の手作り など、ハリー・ポッターの物 語には、とにかくスイーツ がよく登場する。中には日 本人にはなじみのないもの もあり、遠い英国に思いをピは、何世紀も超えて伝わ はせた人も多いだろう。 る、クラシックなものよ」と  そこで今回は、グリニッ ジビレッジにある、199 1年創業の英国式ティール ーム「ティー&シンパシー」 で、原作に登場したスイー ツを探してみた。同店は、ハ ーマイオニー役のエマ・ワト教えてくれたのは、オーナ ーのニッキーさん。「人工甘 味料ではなく、本物の砂糖 を使うから、一般的なデザ ートと比べても、すごく甘 く感じるわ。ほとんどが温 かいのも英国スイーツの特 徴ね」。っとりと広がる。ソースとい っしょに、熱いうちにいただ こう。ムをサンドしたケーキ「ビ クトリア・サンドイッチ」 や、デーツを練り込んだス ポンジにトフィーソースを かけた「スティッキー・トフソンが足しげく通っている ことでも知られている。煮詰めて苦みを取り、温か いカスタードソースと混ぜ 合わせて仕上げる。ルバー ブの甘酸っぱさの効いたソ ースが爽やかなスイーツ だ。  続いてはロンの母親が焼 いていた「ルバーブ・クラン  1品目に紹介してくれたのは「糖蜜プディング」。 ブル」。ルバーブはセロリに ィー・プディング」など、英 砂糖を煮詰めた糖蜜は、英 似た赤色の野菜で、砂糖と 国の家庭で食べられている代表的なスイーツは数え 切れない。魔法の修行の息 抜きに、一口召し上がれ。Weekly NY Japion2017年5月12日号(No.915)______________President / Publisher大西 仁 Hitoshi OnishiEditor in Chief田中真太郎 ShintaroTanakaEditor南 あや Aya Minami 唐鎌祐一郎 Yuichiro KarakamaDesigner須藤幸子 Sachiko Suto 吉田和恵 Kazue Yoshida 林敦 Atsushi Hayashi 平賀マリー Marie Hiraga 野尻芽美 Memi NojiriSales二ノ宮祥子 Sachiko Ninomiya 太田一希 Kazuki Ota 吉野雄介 Yusuke Yoshino 廣田佐英子 Saeko HirotaAccounting釼持雅代 Masayo KemmochiMember, TPNY, LLC 新谷哲士 Tetsuji ShintaniTrend Pot NY, LLC40 Exchange Pl., Suite 1902 New York, NY 10005TEL: 212-431-9970TEL: 1-800-535-6863FAX: 212-431-9960 www.ejapion.com info@trendpot.com©2017 Weekly NY Japion本紙掲載の記事・写真の無断複 写、複製、転載を禁じます。本紙に 掲載された広告内容に関しまして はジャピオンは一切責任を負いか ねます。記事提供:共同通信社 ______________Weekly NY Japion は、トライステ イトエリア(NY・NJ・CT)とボストン、ワ シントンDCエリアで毎週24,000部発 行 し て い ま す 。一 部 レ ン タ ル ビ デ オ店によるマンハッタン地 区オフ ィ ス デ リ バ リ ー で も 入 手 で き ま す 。 www.ejapion.comでもジャピオンの 記事がご覧になれます。魔法学校指定の教科書の一つに、魔法使いのニュート・スキャマンダーが 著者の「幻の動物とその生息地」という本がある(現実世界では、「ハリー・ ポッター」シリーズの著者、J・K・ローリングが執筆し刊行している)。このニ ュートを主人公にしたのが、2016年公開の映画「ファンタスティック・ビー ストと魔法使いの旅」。この作品は「ハリー・ポッター」と同じ世界だが、舞 台は1920年代のニューヨーク。英国では一般人をマグルと呼ぶが、米国で は彼らを「ノーマジ」と呼び、魔法使いは交流が禁止されているなど、異な る魔法社会が形成されている。ここでは、同作ゆかりの場所と、それにまつ わる米国の魔法社会を紹介する。■ザ・バンク・ビルディングThe Bank Building魔法生物ニフラーが出現した、ノーマジの「スティ ー ン 銀 行 」は 、旧 ニ ュ ー ヨ ー ク 郡 国 立 銀 行( T h e New York County National Bank)の建物で撮影 された。金の装飾が美しいゴージャスな内装に、「光りもの」が好きなニフラーが反応、ノーマジた ちを騒然とさせた。ここからニュートの物語が大き く動く。現在は高級コンドミニアムとなっている。 300 W. 14th St.■ウールワース・ビルWoolworth Buildingニフラー騒動を起こしたニュートが連行されたの は、ローワーマンハッタンにあるウールワースビ ル。この中には、米国の魔法社会を管理する「アメ リカ合衆国魔法議会」の本部が、こっそり存在して る設定だ。その証拠(?)にビル入口をよく見ると、 フクロウの彫刻がある。同会は1693年に、欧州か ら移り住んだ魔法使いたちが設立した。233 Broadway■124 オールド・ラビット・クラブ124 Old Rabbit Club禁酒法時代のニューヨークで生きる魔法使いたちが集 まるスピークイージー(隠れバー)、「ザ・ブラインド・ピッ グ」として登場。ノーマジから隠れて生きている魔法使い に と っ て 、同 じ 立 場 の 人 々 と 酒 を 酌 み 交 わ せ る こ の バ ー は、リラックスできる空間だったに違いない。実際の店も ブザーを押して中に入るなど、隠れ家の要素が強い。 124 Macdougal St.英国スイーツに合わせる紅茶は「やっぱりイングリッシュ・ブレッ クファストよ!」とニッキーさん。可愛らしい食器にも注目だ糖蜜プディング(左)とルバーブ・クランブル。 アツアツのうちに食べるのがミソオーナーのニッキーさんはパワフルで茶目っ 気たっぷりTea&Sympathy108 Greenwich Ave. (bet. 12th & 13th Sts.) TEL: 212-807-8329 www.teaandsympath y.com


































































































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