2015/10/30発行 ジャピオン837号掲載記事

DC暮らし

芦澤久仁子さん

「なぜ戦争が起き、家族が離れ離れになる悲しい出来事が起きてしまったのだろう?」

 テレビ東京でディレクターとしてサハリンや北方領土に取り残された日本人の取材をしているうちにこう感じ、米国の大学院で国際関係論の勉強することを決意。初めての米国留学では英語で苦労したが「自分はリサーチ研究をするのが大好きなのだ」と発見し、結局仕事を辞め博士課程まで進むことを決めた。

 留学先では将来の夫とも出会ったが、お互いのキャリアを築くうちに結婚生活の半分が別居となった。それでも夫の赴任先のコソボにはついて行き、現地の大学で国際政治を教えた他、夫が英国で博士課程に進んだ時にはオックスフォードで准教授の職を見つけるなど、その時の事情に応じて柔軟にキャリアを築いてきた。

 そんな中、2013年に出版した国際関係論に関する著書が大平正芳元総理大臣の記念賞を受賞。

 知らせを聞いた時は「ようやくこれまでの地道な努力が認められた」とほっとしたが、「何より日本にいる家族と友達が喜んでくれたことが一番うれしかった」と笑顔で話す。

 アメリカン大学の教え子達は「みんなキラキラしていてやる気満々なので、すごくかわいいです」と話す芦澤さん。

 最近日本人留学生の数が減っていることを危惧し、「若い日本人学生の手助け」が、今後の目標だということだ。 (KEN)

テーマ「人」

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芦澤久仁子さん

アメリカン大学・国際関係論講師。タフツ大博士課程修了。テレビ東京や英国オックスフォード・ブルックス大での勤務を経て2012年から現職。著書が大平正芳記念賞を受賞

American University

WEB
http://www.american.edu

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