2018/12/21発行 ジャピオン998号掲載記事

集まれ みんなの広場

ジャパンNYCスタートアップス

起業家の理念を学ぶ
人脈も広がるビジネス塾

12月初旬の夜、マンハッタン区ソーホー地区のコワーキングスペースで起業やビジネススキルを学ぼうとする人たちが集まるワークショップ「ジャパンNYCスタートアップス」が開かれた。毎回テーマを変え、実業家などが講師役となり、起業の醍醐味(だいごみ)や経営の極意を披露する。講演者や参加者同士の人脈作りの場としても活用され、それを期待して参加する日本人も少なくない。

オーガナイザーは自身も起業家の奥西正人(まさひと)さん。「いわゆるスタートアップと言うと、IT系を思い浮かべがちですが、アントレプレナー(起業家)の思いや経営術を紹介することを重視しています。ITに限らず、いろんな業種の人に講演してもらっています」と話す。冒頭、そうした開催の趣旨や流れを説明した後、隣り合った参加者同士が互いに自己紹介する時間を設け、場の雰囲気を和ませる。

この日は講師役に「ブルックリン・クラ」の創業者ブライアン・ペロンさんらが招かれた。インダストリーシティーに今年できた、ニューヨーク発の日本酒を製造販売するユニークな会社だ。ペロンさんが起業に至った背景や起業前に行うべき市場調査などのポイントをまとめ、「ソーシャルメディアの発達も相まってファンドレイジングがしやすくなった。起業までのスピードが速くなっている」などと紹介。変化の早い時代に「継続的なイノベーションが求められている」といった経験談を述べると、参加者らはメモを取ったり、深くうなずいたり。質疑応答の時間には次々と手が上がり、味の決め方やサプライチェーンについて質問し、活発な様相を呈した。

講演後は実際にブルックリン・クラの酒を飲みながら、立食形式のネットワーキングの時間。協賛する伊藤園のお茶なども振る舞われ、50人近い参加者らが和やかに懇談した。

ワークショップに5回ほど参加したことのあるデザイナーの福岡由夏(ゆか)さんは「来米当初、日本人同士のつながりが欲しくてネットで見つけて参加しました。人脈づくりにばっちり役立っています。ありがたい機会ですね」と笑う。

同様にネットで知って半年ほど前に初参加した吉本直人さんは今回が2回目。「自分でホームページを作ったりもしていて、関心が高いワークショップです。新たな出会いもあるので、タイミングが合えば今後も出られるようにしたいです」と満足そうだった。

IT企業のM&Aなどに携わるコンサルタント、廣田良平さんは来米1年ほどといい、「ニューヨークの企業、人材の多様性に注目しています。日本酒も洗練され、そこに目を付ける米国人の発想は新鮮でした」と話した。

毎回テーマが変わる「ジャパンNYCスタートアップス」。今回はブルックリン・クラの創業者が講師役
起業や人脈づくりを目的に大勢が参加
最後に参加者同士が情報交換できるのも好評
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奥西正人さん
2015年に日本とニューヨークのテックをつなぐミートアップ「JAPAN NYC STARTUPS」を立ち上げ、今回のイベントが30回目。登録メンバーも2000人を超えるグループになりました。同様の切り口で、スタートアップ企業、大企業をつなげられる年1回の日米テック会議「イフカンファレンス」も好評です。ぜひご参加ください。

メンバー募集中

Japan NYC Startups

2カ月に1回をめどにイベント開催。次回は来年2月4日(月)午後6時30分〜8時30分、ソーホー地区会場にて開催。参加は無料
【問い合わせ】
https://www.meetup.com/Japan-NYC-Startups/

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