2018/10/12発行 ジャピオン988号掲載記事

集まれ みんなの広場

静光書道

段級を目指しながら
楽しく文字を書く

書道教室を開いて30年以上の静光書道は今年5月、小中学生を対象にマンハッタン区アッパーイーストサイド教室を開講した。師範の大西潤子(ひろこ)さんが生徒一人一人のレベルに合わせて教えている。

教室では、正座をして背筋を伸ばした生徒たちが、静かに墨をすっている。準備が整うと、ウオーミングアップで1枚の半紙に、縦、横、斜めに線を書く練習を繰り返す。「体を動かさないで、肘だけ動かしてね」と、大西さんが生徒の後ろから体の位置を正して声を掛けていく。「使わないものは、しまっておこう」と整理整頓もしつける。

同教室では、日本書道協会から毎月出される課題を練習し、清書して郵送で提出。技能認定審査に従って段級が上がっていく制度を導入している。

この日も学年別に与えられた課題に、各自が黙々と取り組んでいる。低学年は「さる」「ラムネ」、学年が上がると「かけ声」「未来の姿」と、難易度も増す。

まず、お手本の文字を指でなぞって書き順を覚えてから筆を持つ。生徒の筆を持つ手に大西さんが手を添えて、「この動きを覚えておいてください」と、一緒に文字を書いて、筆の持ち方や書き方を身につけていく。「太さもバランスもよくなったね」「大丈夫だよ。自信を持って」と一人ずつ細やかに声を掛けていた。

「ひいおじいちゃんが習字の先生で、おじいちゃんも習字が得意だったので教えてもらいました」と言う横田孝士くん(8歳)は、「文字を書いている時はとても気持ちがいいです。もっと上手になりたいです」と、はきはきと答えてくれた。母親の妙子さんは、「書道は息子の日本語学習のいいきっかけになります。外国にいるからこそ、日本の文化である書道を学んでほしい」と願う。

齋藤栞七(かんな)ちゃん(6歳)の母親の美沙さんは、「娘は日本の文化が大好きなので、自分から書道を習いたいと言い出しました。筆の持ち方や墨の使い方から学んで、楽しそうに続けています。ひらがなを覚えるのも早かったし、日本人学校でも字がきれいだと褒められました」と、娘の上達に目を細める。

「娘に正しい日本語を覚えてほしくて、参加させました」と言う莉璃(りり)ちゃん(6歳)の母親の陽子さんは、「本人も日本語を書くことが大好きなので、楽しく続けているようです。段級制度なので、本人のやる気につながりますね」とほほ笑む。
 大西さんは、「子供たちには楽しく書道に触れてもらいたいです」と話した。

静光書道は日本の習字協会の段級制度を導入していて、段級コースと普通コースがある。教室では毛筆を中心に硬筆も学ぶ
小学生から中学生までの生徒が一緒に学び、コミュニケーションも深めていく
子供たちは大西さんの指導のもと、自由な雰囲気の中で書道を学んでいく
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大西潤子(ひろこ)さん
書道は続けることが大切なので、友達と一緒に集まって、わいわい楽しく学んでもらうのが一番です。そのために、生徒さんが飽きないよう、書くことの楽しさを伝えるようにしています。ただ、毎月の課題もあるので、教えるべきところは厳しく指導しています。中学生クラスになると、生徒たちも向上心を持って自発的、真剣に取り組むようになります。生徒が大きくなった時に、学んだ書道を生かしてくれたらうれしいです。

絵や文字を書くのが好きな子にはぜひ参加してほしいです。まずは試してみてください。子供がまだ体験したことのない、書道という素晴らしい文化を伝えたいです。

メンバー募集中

Seikou Shodou

アッパーイーストサイドで教室を開催している。1回45分で月に2回、土曜日に開講。授業料は月50ドル。他の曜日については要相談。クラスの頻度や時間は相談可能。詳細と場所は下記の電話から問い合わせること。
【問い合わせ】
seikoushodouues@gmail.com
TEL: 518-859-7123

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