2018/04/27発行 ジャピオン964号掲載記事

集まれ みんなの広場

JAAビジネスウーマンの会

今こそ知る女性の権利
世界の現状を学ぶ

 ニューヨークで働く女性たちをつなぐネットワーク「ニューヨーク日系人会(JAA)ビジネスウーマンの会」の代表の一人、長谷川久美子さんは、3月の月例講演会の冒頭で「こんなに大勢の人に来ていただけるとは」と驚いていた。

 同月は「声をあげ始めた女性たち ~#Me Tooの先に見えるか、女性が安心して働く環境」と題し、世界中の人権侵害と戦うNGO団体「ヒューマンライツ・ナウ」代表で弁護士の伊藤和子さん、そしてジャーナリストで性暴力の被害者である伊藤詩織さんが登壇。社会的地位のある男性たちに対するセクハラ告発が、世界規模で相次ぐ昨今、同トピックの関心は非常に高く、会場は満員となった。

 まずは伊藤和子さんが、自身が行う人権向上運動について解説。世界各地で活動している和子さんだが、「日本での活動は危険です。声を上げた人はSNSなどで『そんな状況にしたあなたが悪い』とバッシングされ、それを見た他の被害者も黙ってしまう」と語る。

 また、日本のテレビアンケートで、「女性が泥酔していたら、性交に同意があったと思われても仕方がない」と考える日本人男性が全体の20%に上ったことを和子さんが紹介すると、会場からは「うわぁ」「はぁ」などの苦い声が。

 続いて伊藤詩織さんがマイクを握る。自身の性暴力被害を記者会見という形で告発し、日本の「Me Too」運動の先駆け的存在となった詩織さん。「よくサイレントブレーカーだといわれますが、皆さんにも何かしらの経験があるから、『MeToo』はここまで大きくなったんです」。

 日本でも性暴力の事件が起こりうる事実、そしてこの問題を考えるきっかけがこれまでほとんどなかったことに、ショックを受けたという。

 最後はジャーナリストの津山恵子さんと、企業アドバイザーの渡邊裕子さんを交えてパネルディスカッション。セクハラに対する日米企業の対策の違いや、司法に訴えた場合の難しさなどの意見交換が行われた。

 参加者のK・Tさんは、「二人の伊藤さんには実際にお話を聞きたいと思っていたので、お会いできてラッキーでした。日本の現状を知れたのもよかった」と満足気。また講演を終えた伊藤和子さんは「皆さんの反応も強く、人権問題に対する理解が深いことに驚き。日本はまだ遅れていると実感しました」と手応えを感じた様子。「ニューヨークに住む皆さんが、ぜひ日本の人たちにも働き掛けてくれればと思います」。

自身の体験談を基にスピーチを行う伊藤詩織さん。緊張しつつも力強くメッセージを伝える姿に、参加者からは大きな拍手が起こった
伊藤和子さんは、自身がこれまでに関わった事例を例に挙げながら、人権侵害の深刻さを説明
(左から)渡邊裕子さんと津山恵子さんを交えたパネルディスカッションでは、法律や社会制度にも言及
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長谷川久美子さん(左)・石田圭子さん
 今回はいつもの月例講演会よりも申し込みが多く、普段より比較的若い人も集まったので、題材が興味を持たれているのだなと実感しました。人権問題を頭の中で気にしているだけではなく、実際にこの会に来ていただいたことに手応えを感じています。今後も女性に関連のあるトピックは拾っていきたいですね。
 「今、何かを始めたい」という若い人、事業を始めたばかりの人が、より経験のある会員の話を聞けたり、一緒に頑張っている仲間たちと話せる場でありたいと思っています。経験のある人から、まだ始めたての人含め、幅広い層に参加してほしいです。

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JAA Women in Business

次回の講演会・交流会は5月7日(月)に日系人会ホール(49 W. 45th St., 11th Fl.)にて開催。詳細や申し込みは下記まで。
【問い合わせ】
event.jwb@gmail.com(自動返信応答あり)

WEB
http://www.jwb-ny.org

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