2018/01/26発行 ジャピオン951号掲載記事

集まれ みんなの広場

ハグ・ミュージック

音楽、楽器を通して
社会性、人間性高める

 音楽家のサシャ・マルコビックさんと音楽家で音楽療法士でもある上坪可奈さんが立ち上げた音楽学校「ハグ・ミュージック」は、フォレストヒルズのスタジオでクラスを行っている。一歩教室に入ると、穏やかなヒーリングミュージックに心と体が癒やされる。

 この日訪れたのはプログラムの中でも人気の「ハグメロディ」の一つ、幼児クラス「ハグミー」。対象は6〜20カ月。クラスでは、サシャさんのギター演奏に合わせて可奈さんが45分間で約20曲を歌いながらクラスをリードしていく。「クラス内で使う曲はほぼ自分たちで作ったオリジナル曲。ただ、最初は子供たちがクラスの雰囲気になじめるように『きらきらぼし』など、みんなが知ってる曲をいくつか組み込んでいます」。

 クラスではタンバリンにマラカス、太鼓といろいろな楽器が登場する。ハグ・ミュージックの目的は、音楽の楽しさを知ってもらうこと、そして音楽を通して他者との触れ合いを促したり人間性を高めること。そのためにさまざまな方法で子供の反応を引き出す「インタラクション」を仕掛けるのが特徴だ。

 例えばタンバリン。タンゴの曲調に合わせて最初に可奈さんが「タ・タ・タ・タ・タ・タンバリン」と歌って、タンバリンを1回鳴らす。次は、可奈さんが子供たち一人一人順番に回っていき、タンバリンを鳴らす部分は子供たちに委ねる。すると彼らは、歌とリズムを徐々に体で覚え、正しいリズムでタンバリンを鳴らすようになる。可奈さんは「リズムだけでなく、子供たちは強弱も理解します」という。

 「タンバリンが曲に合わせて順番に回って来るので、子供達は自然に『順番を待つ』ことができるようになります。音楽を使った楽しい遊びを通して、子供達に『社会性』のような大切なスキルを学ぶ場所を提供したいと思っています」

 シルビアちゃん(16カ月)のお母さん、デイナ・ウィルソンさんは口コミでこの学校を知り、通い始めたという。「少人数制で密に音楽、楽器、他の子供たちとも関われるので気に入っています」と話す。

 グロリア・キムさんは「他の教室だと、すぐ集中力がなくなって走ったり、泣いたりしてたのが、ここでは終始夢中になっています」と、息子のダックスくん(19カ月)の成長ぶりを喜ぶ。息子のウィンストンくん(22ヶ月)が「サシャといっしょにギターを弾くのが大好きなんです」と語るのは、お母さんのリリー・ウェンさん。 クラスで育まれる子供たちの感性や人間性に、親たちは目を細めていた。

一人一人を順番に回り、歌に合わせてタンバリンをたたかせる。音楽を通して、人間性も育むのがハグミュージックの目的でもある
クラスに通い始めてしばらくすると、ハグ・ミュージックのオリジナルの曲を家で歌う子もいるそうだ
教室に入って来れるまで8週間かかったというウィンストンくんも、今では積極的に楽器を触って、楽しんでいる
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サシャ・マルコビックさん・上坪可奈さん
 6カ月から20カ月の子供たちにとっては、教室に入ってくること自体「大変なこと」です。そこで大切なことは、「入って来なさい」と言わないこと。子供にとって、普段と違う環境におびえてしまうのは当たり前のことです。そんなとき私たちは教室のドアを開けて、心の準備ができたら子供たちがいつでも入って来れるような空間作りをしています。また、子供たちの集中力を持続させることも苦労の一つです。特に、曲と曲とのつなぎの部分であるトランジッションは、子供の集中力が切れやすいため、その間、サシャが常にギターを弾き、私もつなぎの言葉を歌にしたりして、工夫しています。現在2月からのセッションの生徒を募集しています。ぜひ体験してください。

メンバー募集中

Hug Music

生後6カ月から4歳までを対象にクラスを構成。現在、2月7日(水)から始まるセッションの生徒を募集中。料金は1セッション9回で255ドル。

MAIL
contact@hugmusicny.com
WEB
http://www.HugMusicNY.com
MAP
112-01 75th Ave., Lower level Forest Hills, NY 11375

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