2017/12/22発行 ジャピオン947号掲載記事

集まれ みんなの広場

ニューヨーク 日本人MBAの会

専門分野に果敢に挑む
本格志向のビジネス会

 MBA取得者を主軸に、ニューヨークで働く日本人ビジネスパーソンをつなぐコミュニティー「ニューヨーク 日本人MBAの会」。毎月、ボランティア講師を招いた定例交流会を、ミッドタウンのグローバルラボで開催している。

 11月に催された定例会のテーマは「多国籍企業に求められる税務とは~日米間取引の移転価格について」。会計・経理のアドバイザリー企業である、アーンスト&ヤングLLPNYの松原和恵さんが講師を務めた。「移転価格」とは、多国籍企業の子会社同士での取引価格のこと。金融分野に特化した内容だが、この日は営業職、MBA取得を目指して準備中の人など、さまざまなバックグラウンドを持った約10人が参加した。

 商社で働く石畑俊さんは、たまたまフェイスブックで告知を見て初参加。周囲を見回しながら、「意外と若い人が多くて驚きました。若い人とネットワーキングできる機会が少ないのでいいですね」と話した。

 参加者それぞれが自己紹介を済ませ、講義がスタート。松原さんはまず、実在する大企業を基にしたケーススタディーを例に、移転価格について解説。複数カ国にある子会社同士での取引の流れを、ホワイトボードに図式で整理する。「税率が低い国に利益を寄せるように取引価格を調整していないか、税務当局からチェックを受けます」という説明に「なるほど」と驚きの声が上がる。

 その他、今年新たに改訂された税制やIRSの近年の傾向、そしてタックスリターンへの影響など、専門家の観点から注意点を解説。参加者からは、「クライアントに不正が発覚した場合は?」「IRSに『負けた』ことは?」など、きわどい質問も飛び交った。

 最後に松原さんが、「異なる業種について常に勉強できるところが、この仕事の醍醐味(だいごみ)です」と締めくくり、1時間の講演は拍手と共に幕を閉じた。

 講演を終えた松原さんは「皆さんが質問してくださって、会話のキャッチボールができた。実務で税務に携わっていない人からも、良い質問がたくさん出ました」と手応えを感じた様子。

 「キャッスルホテル&スパ」最高執行責任者の内海健さんは、第1回目から参加しているメンバーの一人。「今日は頑張って聞いたけど、難しかったですね」と苦笑しつつ、「でも難しいことを聞くことが大事。専門的な話を聞けるのが『MBAの会』のいいところです」と語った。

■問い合わせ
www.facebook.com/nymbanokai
www.newyork-mba.com

「価格移転」についてホワイトボードで解説する松原さん。仕事についての講演は初めてとのことだが、真剣な表情に参加者も引き込まれていた
講演の前後には交流タイムを設定。みんなお菓子やドリンクを片手に、リラックスした様子
講演トピックによっては、2~30人が参加する。顔ぶれは毎回異なり、初参加の人も多い
COMMUNITY_947_1

山本裕樹(ひろき)さん
 毎回新しい人たちと出会えて、新たな発見があるのがこの会の特徴。各企業のマネジャーレベルがプレゼンを行うので、若い人たちが刺激をもらったり、ステップアップのきっかけをつかむには、絶好の機会です。定例会はあくまでもカジュアルな雰囲気を保ちつつ、真面目な人たちと真面目な話ができる、他にはない環境。今回のトピックはニッチなテーマでしたが、ジャズミュージシャンを招いての忘年会企画など、多岐にわたるジャンルを取り上げています。同会のカギはダイバーシティー。女性の参加者・登壇者も増えていますので、年齢や立場に関わらず、色々な職種のビジネスマンが参加できる、オープンなコミュニティーにしていきたいですね。

メンバー募集中

The Japanese MBA Consortium in NY

毎月原則木曜日に、グローバルラボ(545 8th Ave., Suite1410)にて定例会を開催。各回の参加費は社会人15ドル、学生・グローバルラボ会員10ドル。

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