2017/12/01発行 ジャピオン944号掲載記事

集まれ みんなの広場

247 STAR

伝統と真実味大切に
魅せる殺陣伝えたい

 日曜日の朝、ブルックリン・ダンボ地区のスタジオに、フィットネスウェアに身を包んだ男女が集まってきた。

 「247スター」は、「パワーレンジャー」シリーズでスーツアクターを長年務めた経験を持つ羽賀亮洋(あきひろ)さんが日本スタイルのスタントを教える教室。この日行われた殺陣(ソード)のクラスの生徒は一般人から俳優、スタントマンまでと幅広い。

 アップテンポな音楽が流れる中、まずは一列になって、ステップを踏んだり、ミニトランポリンでジャンプしたりと変化をつけながらスタジオ内をジョギング。その後は輪になって、しっかりと体を伸ばしストレッチを行って、ウオーミングアップをする。

 木刀を持って、上下の振り下ろし、左右のなぎ払いの練習に入ると、羽賀さんは個々のレベルに合わせて切っ先の返し方の細かい所作、木刀を振る時の力の入れ方、足さばきなど、丁寧に指導して回る。

 続いて、かかり稽古に移る。中央に「芯」と呼ばれる受け手役を置き、一人ずつ決まった方向から切り込んでいく。さらにヒーロー役の芯を敵役の「絡み」が囲んで、連続して斬りかかる殺陣の練習。

 最初に双方の体の向きや動き、木刀を受ける方向や角度を入念に打ち合わせしてから実践へ。一人ずつ、「絡み」を演じ、切られたら倒れる演技までが1セット。切られたはずなのにうっかり立ち上がってしまう生徒に、羽賀さんから「やられたままでいて!」と指導が飛ぶ。全員が「絡み」と「芯」を練習した後は、カメラをセットして本番のヒーローショーさながらの殺陣を撮影する。羽賀さんはじめ上級者は切られた後にバック転で受け身を取るなどして、迫力満点のシーンが繰り広げられた。

 クラスで補佐役を務める西山幸二さんは、「木刀をただの棒としてではなく、本当の刀だったら、切られたら、という事まで考えて振れるように指導しています」と語る。

 かかり稽古で一つ一つの動きにキレを見せていた鈴木希実さんは、中国武術を得意とするスタント俳優。アクションの幅を広げるためにクラスに参加していて、「丁寧に教えてくれるので、とても学ぶことが多い」と語る。

 スタント俳優のチャールズ・ハスキンスさんは、テレビシリーズ「ザ・ディフェンダーズ」で羽賀さんと共演した。「彼の『魅せる』スタントにひかれて参加しました。これからの演技にも生かしたいね」と笑顔を見せた。

かかり稽古では、体の使い方、刀の向きなど入念に打ち合わせをしてから実践へ。練習といえど迫力満点だ
全くの初心者からプロのスタント俳優まで生徒の層は幅広い
真剣に稽古をしつつも冗談や笑顔のあふれる和気あいあいとした雰囲気
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羽賀亮洋さん
 今年の9月にスタジオをオープンし、今は火、木、日曜日に殺陣、ファイト、トランポリンなどのレッスンを行っています。アメリカのスタントは格闘シーンなどでは全力で当たってくるスタイルですが、「本当にやるのではなく、本当のように見せる」という日本のスタイルを伝えていきたいです。

 スタントは、映画の中や舞台の上で、いかに「魅せる」かが勝負。例えば、日本刀は、本物の刀では、刀同士を当てると刃こぼれしてしいます。だから相手に当てられない場合、本来は受け流します。そういった細かい部分にもこだわって、よりリアルな芝居を目指しつつ、楽しいクラスになるように工夫しています。初心者でも上級者がサポートするのでぜひ一度体験しに来てください。

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247 STAR

毎週火、木、日曜日にブルックリンのダンボ(247 WaterSt.)でレッスンを行っている。その他にもプライベートでもクラスを開催している。

MAIL
247waterst@gmail.com
WEB
http://www.247waterst.wixsite.com/mysite-1

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