2017/10/20発行 ジャピオン938号掲載記事

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SHARE

日本からがん体験者来米
ファンドイベントに参加

 乳がん・卵巣がん患者支援団体「SHARE」のファンドレイジングイベントが、チェルシーピア60で開催され、日本から乳がん体験者16名が参加した。

 「当地でのがん患者への取り組みの視察を目的にした交流ツアーの一環として、このイベントに参加しました」と説明するのは、同ツアーを企画・主催した「SHARE 日本語プログラム」代表のブロディー愛子さんだ。他にもニューヨーク大学病院、米国がん協会の視察、SHAREとの懇親会、がん患者対象のヨガのワークショップなどが組み込まれている。

 パーティーはレセプションからスタート。この日の主役は女性ということで、ミシュランで星を取る有名店などの女性シェフたちが腕を振るった料理が並び、参加者はテイスティングを楽しんだ。ニュースキャスターや男性セレブシェフらもスーシェフとなり、華やかな雰囲気に包まれていた。

 続いてSHAREのエグゼクティブディレクター、ジャクリーン・レインハードさんのスピーチの後、恒例のオークションが始まり、多額の落札金額は全て同団体に寄付された。

 会場では男性の姿が目を引く。「女性のがんの支援イベントに、多くの男性が参加しているのが、米国の素晴らしさです」とブロディーさんは力説する。

 同ツアーの開催に協力した、NPO法人エンパワリングブレストキャンサー理事長の真水(ますい)美佳さんは、荒木経惟撮影の写真集「いのちの乳房」を出版を手掛けた一人。海外から帰国したがん患者への情報提供も行っている。「日本では個人が当たり前に多額の寄付をすることはなかなかなく、賛同や賞賛の言葉はあっても、寄付には結び付きません。日本も意識が変わっていくことを願います」と話す。

 がん患者にメーキャップやスキンケア法を提供して支援活動を続ける、美容ジャーナリストの山崎多賀子さんは、「ファンドレイジング文化が根付く米国の活動を見て、寄付とボランティアの両輪があってこその支援だと思いました。日本でも、必要な場所に必要なお金が届く流れを作らなくてはいけない」と語る。

 NPO法人女性医療ネットワークで「マンマチアー委員会」を山崎さんと一緒に立ち上げた、女性医療ジャーナリストの増田美加さんは、「社会全体で患者を支援する姿勢に、米国の意識の高さを感じました。そのためには、まず自分が何かしなくてはいけない。きょうは日本の社会を変えていくヒントがもらえました」と決意を新たにした。

1976年に創立のSHAREは、米国にネットワークを持つがん患者の支援団体。日本語プログラムは、2013年に初のアジア系乳がん患者のサポートグループとして始まった
日本から視察に訪れた16人は、全員乳がんと女性のがんからのサバイバーで、さまざまな支援団体に所属、活動している
日本語プログラムが発起した2013年から参加の「シャローム・ジャパン」のシェフ、大河内佐和子さん(右)と談笑する参加者
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ブロディー愛子さん
 米国は、がん患者の支援活動に企業や家族で関わっているので、男性参加者がとても多く、きょうもレストランや医療、メディア関係者などがたくさん参加していました。男性が、堂々とこういった場所に来てくれるだけで大きなサポートになるので、日本企業や医療関係者にも、ぜひ参加して欲しいと強く願っています。今では日本でもがん患者は発言力を持ち、NPO団体などを立ち上げて積極的に活動していますが、米国のように、もっと企業や男性を含めた社会全体に動いていただきたいと願っています。日本語プログラムには資金と人力が圧倒的に不足しているので、ぜひご支援、ご協力をお願いします。同団体のお手伝いをしてくださる方も随時募集しています。

メンバー募集中

SHARE Japanese Program

毎月第2と第4金曜日に、日本語でのサポートミーティングをメーンオフィス(165 W. 46th St., #706)で開催。乳がんと卵巣がんの啓発活動「ピンク&ティールセミナー」も行っている。プログラムは全て無料。ヘルプラインでどこからでも相談を受け付ける。

TEL
347-220-1110
MAIL
contact@sharejp.org
WEB
http://www.sharejp.org

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