2016/11/04発行 ジャピオン889号掲載記事

集まれ みんなの広場

美和鼓(びわんこ)

自主性育む取り組み
絆が奏でる元気な音

 初秋の日曜日、ニュージャージー州のリバーエッジのファミリーマーシャルアーツセンターには、太鼓グループ「美和鼓(びわんこ)」のメンバーたちが奏でる元気な太鼓の音色が響き渡る。この日は、入団希望者の見学会を兼ねたワークショップが開催され、同団メンバー6人が先導し、入団希望の子供たちに和太鼓の演奏方法を教えた。

 美和鼓は、保護者が極力関与せず、自ら考えて運営し、話し合って問題解決する人材を育成する「リーダーシッププログラム」を採用しているのが特徴。この日も創設時からのメンバーで、リーダーの秋田恵さん(16)と岡田三玖さん(17)が力を合わせて他のメンバーを率いつつ、入会希望の子供たちにも丁寧に声を掛けながら指導をした。

 まずは、バチの握り方から。リーダーがお手本を見せながら、太鼓をたたいてみせる。生まれて初めてバチを握る5人の入団希望の子供たちは、戸惑った表情を浮かべながらも、小気味よい太鼓の音が出ると表情が明るくなっていく。

 「今度は左足を前に出し、まっすぐ腕を上げ、太鼓の真ん中を打ちます」。シンプルな動作だが、初めてたたく和太鼓を前に、なかなか強い音が出せず苦戦する子供も。それでもいい音が出ると岡田さんが「グッジョブ!」と声を掛け、緊張をほぐしていく。秋田さんは、一番年下の子に寄り添って、手を取りながら優しく打ち方を教える。

 簡単なリズムを練習した後は、ビートを変えて応用技へ。ワークショップ開始から20分後には参加者全員が同じリズムで打てるまでになっていた。続いて和太鼓や締太鼓など、全ての種類の太鼓を順番に打ち、太鼓の音の違いや打ち方の違いを体験してワークショップは終了。最後はメンバーが「勇駒(いさみごま)」の演奏を披露。キレのある音、一糸乱れぬ動きに参加者は見とれていた。

 小さな子供と目線を合わせながら指導する姿が印象的だった秋田さんは、「後輩の成長した姿を見るとうれしいです」と笑顔をみせる。

 岡田さんは、「みんながちゃんと話を理解しているか、また楽しみながらできているか確認しながら取り組みました」と語る。

 リーダーの指示を踏まえつつサポートするサブリーダーの浜崎カイ君(12)は、ワークショップ中も、子供たちに優しく声を掛ける姿が目立った。ピアノとギターもたしなむが、太鼓は「リズムとビートが鍛えられる」と話す。一番の楽しみは「人前でのパフォーマンス」と笑顔を見せた。

この日は、入団希望者を招きワークショップを開催。最後には美和鼓メンバーによる「勇駒」の演奏を行った
所属メンバーは6歳から17歳。太鼓を習うだけでなく、リーダーシッププログラムを設け、子供の自主性を培う
この日初めてバチを持つ参加者に指導をするリーダーの秋田さん
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岡田優子さん
 10年前の創設時には和太鼓が手に入れられず、ダンボールを太鼓代わりにたたいて練習していた時期もありました。現在は保護者や地域の方々の支援を受け、活動を続けています。特徴は親は基本的には運営に極力関与せず、楽器の管理から、子供たち自身がどの演奏会に出たいのか、どういう活動をしていきたいのかといったことまで、自主的に運営していること。そのためにリーダーシッププログラムを設け、子供たちの自主性が育まれるように導いています。それだけにお互い理解し合っていて、絆が固く、和気あいあいとした雰囲気のグループです。定期的に障がい者施設などに慰問演奏に行ったり、桜祭りなどのイベントにも参加しています。

メンバー募集中

Biwanko

月3回日曜日午前9時30分から正午まで、ニュージャージー州バーゲン郡のFMAセンター(464Kinderkamack Rd.)で練習を行っている。6歳から17歳対象。大人向けの活動も開催予定。

MAIL
Biwanko@gmail.com
WEB
http://www.biwanko.org

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