2016/05/13発行 ジャピオン864号掲載記事

集まれ みんなの広場

紐育男声合唱団

唯一の日本人男声合唱団 全員で創り上げる歌声

 毎週金曜日の夜、歌をこよなく愛する男たちがミッドタウンに集う。ニューヨーク市内で唯一の日本人男声4部合唱団、「紐育男声合唱団(MGCNY)の面々だ。「今はカーネギーホールでの合唱フェスティバルと、12月の定例コンサートに向けて練習を重ねています」と話すのは渉外担当の山﨑武さん(バリトン)。代表を務める大熊敏也さん(トップテナー)は、「駐在員が多いので団員の入れ替わりが激しく、毎回リセットしてやっていくのが大変で」と言いながらも、みんなで歌うのが楽しくて、と目を細める。

 指揮者の西谷尚武さんの指導で、準備体操で体をほぐしてから発声練習に。唇をブルブルと振動させながら歌うリップロールで筋肉を温める。準備が整うと、いよいよ歌の練習に移った。一曲目の「酒と泪と男と女」を、歌詞でなく「ララソソミソレ」とドレミで歌っていく。楽譜が読めない部員も多く、音符にドレミを書き込む姿も。「きょう初めて練習した曲なので、まだ形になってなくて」と西谷さんは言うが、全員通しで合唱するや、メロディーが美しく一つに重なっていったのはさすが。

 その後は、瀧井(たきい)翔一さんの指揮による「アベマリア」「トゥナイト」や、清水隆之さんの指揮で「カントリーロード」など、バラエティーに富んだ選曲の練習が続く。「指揮者を外部から呼ぶ合唱団が多いですが、うちは指揮者も全員団員。なかなかないですよ」と大熊さんは胸を張る。

 鉄鋼関係会社勤務の和田務さん(バリトン)は、「上司からの紹介で今年から練習しています。ピアノをやっていましたが歌は初めて。初心者には少し難しいところもありますが、努力すればついていけます」と言い、なじみやすい雰囲気にひかれてほぼ毎週参加している。練習日には1時間早く退社し、コネティカットから参加する技術者のウィズダム・キースさん(バリトン)は、「日本の歌に興味があり、特に『故郷』や『宇宙戦艦ヤマト』が好き」と流ちょうな日本語で話し、「集中して歌っていると、仕事のことを忘れてリラックスします」と語る。

 「居酒屋で隣の席にいた前団長に勧誘されて入団」し、6年になる桶谷重成さん(ベース)は、「一つの歌をみんなで作り上げるのが楽しい。ベースは縁の下の力持ち。難しいけど面白い。ここでは仕事では知り合えない人と出会えて、それも楽しみです」と話す。

 全員で心地良い男声ハーモニーを楽しんだ後は、食事会や飲み会でさらに親睦を深めている。

1991年設立のMGCNYは、団員数およそ25人。トップテナー、セカンドテナー、バリトン、ベースの男声がひとつになって、美しいハーモニーを紡ぎ出す
顔触れは20~70代と幅広い。駐在員が中心だが、長期在住者や日本語の話せる米国人メンバーも増えてきた_
「アルコール、お座敷(カーネギーホール)、愛唱曲、アニメ」と、テーマ別に練習していく
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大熊敏也さん
 駐在員が中心なので、団員の入れ替わりが激しく、活動の中断を余儀なくされた時期もありましたが、2010年に再結成。初心者や楽譜を読めない団員も多いので、耳で覚えたり、練習を録音して自宅で聞き返して復習してもらっています。また、指揮者やパートリーダーもできるだけ団員が担当し、皆で教え合い支え合っています。

 帰国したOBたちが「紐育男声東京合唱団」などを作って、日本でも活動しています。ニューヨークでも日本でも、音楽を通じた仲間との活動や絆は、今後の人生の糧となります。今までは専任伴奏者がいませんでしたが、今年からピアニストが入り、練習がますます充実。歌が好きで、毎週練習に参加できる男性にぜひ参加を!

メンバー募集中

The Men’s Glee Club of New York

毎週金曜日の午後7時から9時に、ミッドタウンのスタジオ(150 W. 46th St.)や日系人会館で練習。年1回の定例公演以外に、ヤンキースタジアムやカーネギーホールで歌う機会もある。日本語の歌が歌える男性なら国籍を問わず誰でも参加可。

MAIL
info@mgcny.net
WEB
http://www.mgcny.net

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