2016/02/19発行 ジャピオン852号掲載記事

集まれ みんなの広場

ニューヨーク剣心会

女性が活躍する道場 常に初心に戻る稽古

 「強く、正しく、美しく」をモットーに掲げる「ニューヨーク剣心会」。ミッドタウンのスタジオでの稽古では女性の姿が目立つ。「女性の生徒が多く、東海岸では珍しく女性の先生が3人います」と、剣道歴23年で代表の梅村恵子さん(5段)が、同会の特徴を明かす。

 まずは正座をして黙想。続く前半の1時間は防具を着けず基礎練習に取り組む。井上ウィンターズ・純子さん(5段)の指導の下、「すり足」や「踏み込み」など基礎となる足の動きの練習を行う。「基本の動きはレベルには関係ないので、全員でこの動きを行います。常に初心に戻り、基本を大切にするのが剣道です」と梅村さんは説明する。この日も無料体験に参加した女性から、4段の有段者まで一緒に基本稽古を行った。

 「ヤーッ!」と、気合の入った声を出すのも、実は大切な練習の一つ。「おなかに空気を入れて」と井上さんが声の出し方も指導する。

 後半は、防具を付けた稽古に移り、二人一組で相手をかえながら、「メーン!」と、繰り返し相手の頭部に打ち込む「面打ち」から始まり、「小手打ち」「胴打ち」と練習が続いていく。竹刀がかち合う、「パンッパンッ!」という激しく音と、防具がぶつかり合う音、そしておなかの底から出た掛け声が重なり、スタジオは活気に満ちあふれる。最後は、相手を代えながらフリースタイルで攻防を行う「地稽古」で締めくくった。

 「男子が多いと気後れしがちですが、ここは女性が多いので堂々と練習ができます」と言う剣道歴15年の濱崎真美(まさみ)さん(3段)は、「昔、気が弱かったので、精神的に強くなりたくて始めました。我慢強くなり、集中力が付き、気が回るようになり、よく眠れて健康になり、いいこと尽くしです」と満面の笑み。

 「アニメ『ルパン三世』に出てくる五右ェ門に憧れて始めました」と話すのは、12歳の森ダニエルくん(3級)。他にもクラシックピアノと日本舞踊も習っているが、「剣道が一番楽しい。先生が稽古の後でどこが悪かったか一つ一つ教えてくれて、家族みたいです」と目を輝かせる。

 船舶溶接指導員のクラーク・デニスさん(初段)は剣道歴13年。「この道場はとてもフレンドリーで、先生の指導力、技術が高くて素晴らしい。人生で困難な問題に遭ったとき、何度も剣道に救われました。剣道には終わりがないので、一生稽古を続けます」と感謝と愛情を込めて語る。

 稽古が終わって面を外した生徒たちの顔には、笑顔と達成感があふれていた。

会員数は現在およそ80人。2002年発足の子供から大人までを対象とした剣道クラスで、通常1クラスの参加人数は15〜20人ほどになる
子供から大人まで、国籍もタイ、オーストラリア、ベルギー、ブラジルなど幅広い生徒が参加している
基本の稽古は全員が参加。きつくなったら途中で抜けても構わない
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梅村恵子さん
 みんな楽しく稽古をしています。常に基本を大切にしながらも、日本のようなキツい稽古はなし。みんなが気軽に集まれる、壁のない道場です。誰でも自由に入ってきてください。ここで一度稽古をしたらすぐに仲良くなりますよ。女性会員が多い上に、みんなとても仲が良いので、ここで出会って結婚したカップルが3組もいます。国籍、年齢、職業、初心者や経験者に関係なくさまざまな人たちが集まっていて、夫婦や子供連れでの参加者もいます。9人の先生が各自のレベルに合わせて指導していきます。女性に圧倒されて影が薄いですが、男性も強いですよ(笑)。昨年参加した大会では団体戦2回優勝、男子個人戦でも優勝者を輩出しています。

メンバー募集中

New York Kenshinkai Kendo

毎週火曜日午後8時~10時と、毎週金曜日午後7時半~9時30分に、「Pearl Studios」(500 8th Ave.)で稽古を行う。1回15ドル、無料体験あり。ニュージャージーでは毎週土曜日午後3時半から5時15分に子供(6歳ぐらい〜)対象クラスも実施。

MAIL
nykenshinkai@gmail.com
WEB
http://www.nykenshinkai.com

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