2015/11/06発行 ジャピオン838号掲載記事

集まれ みんなの広場

石榑雅代&雅琴、三味線アンサンブル

アンサンブルが楽しい イベント目指して練習

 タイムズスクエアから程近くにあるビルの1階が、石榑(いしぐれ)雅代先生が主宰する「琴と三味線教室」。石榑さんは1997年から琴を、そして津軽三味線ブームが起こった2000年から、同地で三味線を教えている。生徒数は、琴と三味線を合わせると40人ほど。その内の4割は、日本人以外だという。

 「こちらに永住している日本人の場合は、『和楽器に挑戦してみたい』や、『音楽を通して、日本人であることを再確認したい』といった動機で始める方が多いようです」と石榑さん。レッスンは1回1時間、月に2回の個人レッスンが基本だ。

 平日のお昼過ぎ。この日も次々に生徒がレッスンを受けに、スタジオへやって来た。「日本の武術に興味があり、次第に和楽器にも興味を持つようになりました」と話すのは、ジェイソン・シュレスマンさん。琴を習いたくてオンラインで先生を探したが、居住するフィラデルフィアには教室がなかったため、レッスンのたびにニューヨークまで通うという熱心さだ。石榑さんから「もう少し強く弦を押さえて」「弦を離すのが早過ぎます」などと細かい指導を受けながら、1時間のレッスンを終えた。習い始めて2年だが、すでにレパートリーは7曲になる。

 ジェイソンさんのレッスン終了後にスタジオに入ってきたのは、昨年9月から三味線を習っている吉田佳代さん。吉田さんもアップステートから月に2回通っている。床に正座し、手ぬぐいを太ももにはさんで練習するのは、着物を着て三味線を弾く感覚を養うためだそうだ。大学で日本語を教える吉田さんは、「サマーキャンプのイベントで学生に『よさこいソーラン』の踊りを教えたんです。その時のBGMの三味線の音が好きになり、この教室に通うようになりました」と目を輝かせる。やっと練習曲が終わり、「八千代獅子」の稽古が始まったとうれしそうだ。

 石榑さんの指導の下、生徒たちは年に数回、桜祭りなどのイベントで、全員着物を着て日頃の練習の成果を披露する。ジェイソンさんと吉田さんは、「いつもは個人レッスンですが、桜祭りなどのイベントでは、他の生徒たちと一緒に練習できるのが新鮮だし、とても楽しい」と口をそろえる。

 イベントでは、アニメソングや映画のテーマ曲なども演奏する。「最近は琴でも現代的な曲がたくさんあるんですよ。伝統的な楽器だからと堅苦しく考えないで、もっと多くの人に親しんでほしいですね」と石榑さんは呼び掛ける

琴を習い始めて2年のジェイソン・シュレスマンさん。石榑さんの丁寧な指導の下、みるみる上達し、今ではレパートリー曲が7曲もあるのだとか
桜祭りなどのイベントは、日頃の成果を発表する好機。みんなこの日を楽しみにしている
「テテン、ツートン」と口三味線で指導する石榑さんと、真剣な表情を見せる吉田さん
スクリーンショット 2015-11-13 13.48.03

石榑雅代さん
 いつもは個人レッスンで練習しますが、桜祭りやジャパンウイークなど、年に数回イベントで演奏する機会を設け、これを一つの目標としています。始めてから半年くらい経つとそれなりに弾けるようになるので、生徒さんたちはイベントでみんなとアンサンブルするのを、毎回とても楽しみにしています。これらのようなイベントでは、 ポップな曲やアニメのテーマソングなども演奏します。琴や三味線などの和楽器について、あまり身近に感じられないという方も多いかもしれませんが、毎年、和楽器のための新しい曲もたくさん作られています。琴や三味線の練習は堅苦しそう、という先入観を捨てて、もっと多くの方に楽しんでいただきたいですね。

メンバー募集中

Masayo Ishigure and MIYABI Koto Shamisen Ensemble

12月6日(日)午後1時から琴と三味線のワークショップを開催する(各10人、参加費10ドル、要予約)。また13日(日)には、琴・三味線と洋楽器、タップダンス、リズムなぎなたの共演も実施。

MAIL
etsplaykoto.com/masayokoto@gmail.com
MAP
The National Opera Center America(330 7th Ave.)

バックナンバー

NYジャピオン 1分動画


利用規約に同意します
おすすめの今週末のイベント