2015/10/23発行 ジャピオン836号掲載記事

集まれ みんなの広場

ベンガラ泥染めワークショップ

天然の染料で究極のエコ 自然の色に染め上げる

 秋深まる日曜日の午後。アッパーイーストサイドにある、SAORI(さをり)手織り教室「ループ・オブ・ザ・ルーム」主催の「ベンガラ泥染めワークショップ」が行われた。同代表でSAORI織り認定インストラクターのさとねゆかこさんが、教室を開いて10年。今年はNPO法人「SAORIアーツNYC」も発足し、SAORI織りで障害者などの自己表現を支援する活動にも力を入れている。
 
 「ベンガラは土の中にある鉄分のことで、土から採れる天然の美しい色合いの染料です。水だけを使う泥染めなので肌にも環境にも優しく、誰でも簡単に染めを楽しめます」と、さとねさんが説明するように、制作過程は至って簡単。水に浸して絞ったストールやピローケースなどの染めたい素材布を、用意した13色のベンガラ染料を溶かしたタライに入れてよくもみ込むというのが基本だ。
 
 布を木型で挟む板締めや、輪ゴムで数カ所をぎゅっと絞る絞り染めの伝統的なテクニックを使って染め上げると、その箇所だけが色抜きされて、さまざまなデザインが生まれる。染め上げた布を大きく広げると、アースカラーの優しい色合いの中に美しい柄が現れ、「ワーオ!プリティー!」「ファンタスティック!」「クール!」と参加者から感嘆の声が飛び交った。その後に再度重ねて染めると、ぼかしも楽しめる。
 
 「染めて絞って開くまで、どんな風に仕上がるのか分からないので、布を開いた時の驚きと喜びは格別でした」と、教育関係の仕事に携るグレース・ハウさんは満面の笑顔。「ストレスから解放されて、自分で手作りする喜びを体験できて素晴らしい時間でした」とほっと緩んだ表情。
 
 カシミアのストールを上品なグレー系の色に染めたケリー・バーハッシュさんは、バッグのデザイナー。「ブルックリンで開催していたイベントでベンガラのことを知り、ぜひ体験してみたくて参加しました。簡単にできるし、何よりみんなでわいわいと作るのがすごく楽しかったです」とこちらも笑顔で答えた。
 
 コンピューター関係の仕事で忙しいキャロライン・グリーンさんは、「毎日パソコンの画面に向かう仕事なので、こんな風に手作りすることがいい息抜きになります。ベンガラ染めは、一人一人の仕上がりが全く違うのでとても個性的」と話していた。
 
 「ベンガラを通して、皆さんに自分を表現する喜びを体験してもらえてうれしいです」と、さとねさんは目を細めていた。

ベンガラは土から採れて、土に還るエコな染料。媒染剤を使わず、少量の水で染められるので、省エネな染料でもある。落ち着きのある天然の古代色も魅力だ
この日の参加者は全員非日本人。手作りを楽しみながらリラックスしたいという女性が多かった
染めたい色のタライの中に布を漬けたら、手でしっかりもみ込むことがポイント
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さとねゆかこさん
 「ループ・オブ・ザ・ルーム」は、SAORI手織りを通して自己表現をするスペースです。ここでは教えるのではなく、その人が持っている感性を自然に引き出していきます。表現は千差万別なので、自由に自分らしく表現することを楽しんでください。子供から高齢者まで年齢や経験を問わず、誰にでもすぐに手織りができます。たくさんの人に集まってもらって、この空間をハッピーなエネルギーで充満させていきたいです。また、特に緊張感の高い仕事に就いている人はぜひ気軽に立ち寄って、無心になって手織りをしてリラックスしてください。これからホリディーシーズンには、1日でスカーフが完成できるクラスなどもあるので、心のこもった手作りギフトはきっと喜ばれます。

メンバー募集中

Loop of the Loom

SAORI手織り教室は、アッパーイーストサイド(227 E 87thSt.)で毎日実施。初心者、上級者、キッズなど各クラスあり。2時間45ドル、1日70ドル(材料費別)。出張ワークショップ(6人以上)も可。11月15日(日)にスカーフのベンガラ泥染めワークショップを開催。

TEL
212-722-2686
MAIL
contact@loopoftheloom.com
WEB
http://www.loopoftheloom.com
MAP
227 E 87th St.

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