2015/05/15発行 ジャピオン813号掲載記事

集まれ みんなの広場

NY寺子屋

日本文化を 楽しく、正しく学び合う

 「日本人として日本文化を語れる人になり、人間力を高めて社会に貢献できる人になろう、というのが、『NY寺子屋』の趣旨なんです」と語るのは、代表のテリー佐藤さん。2006年に始まったこの会は、これまでに日本文化だけでなく、環境問題、コミュニケーション、マネジメント、ガーデニングなど、さまざまなテーマを取り上げてきた。

 この日は3回目となる日本酒セミナー。会場となった日本食レストラン「和参」には、マイ箸とお総菜一品を持参した日本酒ファンが続々と集まって来た。佐藤さんが参加者一人一人に声を掛け、常連のメンバーは慣れた様子でテーブルにグラスを並べたり、用意された大皿に料理を盛り付けたりしている。料理の昆布巻きを見て、佐藤さんが「これ持ってきてくれたのは?昨日はお正月だったんですか?」と冗談を言うと、笑いが起こって一気に場の空気が和んだ。

 この日は、世界に327人しかいない国際利き酒師の資格を持つ、和参のオーナー、小泉聡之さんが講師を務めた。理科の実験のように温度計を使って、同じ日本酒でも温度が違うと味が変わることを体験していく。温度ごとに「雪冷え」「花冷え」「人肌」などという表現があり、「こうした言葉は、俳句や短歌の季語として使われます」と、小泉さん。参加者はメモを取りながら、熱心に講義を聞いている。

 「お酒は大好きだけど勉強したことがなかった」という原田里央さん(学生)は、ドイツ人のボーイフレンドと参加。「日本酒の味や舌触りを英語で説明するときに、こんな言い方をすればいいんだ、というのが分かって面白かった」と話す。外国人の友人と日本酒を飲みに行くのが楽しみになったようだ。

 資格を取得し、日本酒ソムリエとして働くことが決まっているというゴッテスマン・アダムさんは、今回初めてこの会に参加した。「すごく楽しかった。日本酒の温度のことは結構知っているけど、酸味については知らなかったので、とても勉強になった」と、プロのソムリエとして新しく得た知識に満足気だ。

 今回でNY寺子屋のイベントは5回目の参加となる村松薫さん(ピアノ店経営)は、これまでに、「普通だったら捨ててしまうニンジンやタマネギの皮を使った料理教室」や、家庭菜園などのセミナーなどに参加した。NY寺子屋の魅力の一つを、「新しい人に出会えること」だと語ってくれた。

 同イベントに参加する際には、マイ箸と料理一品をお忘れなく!

日本語が分からない外国人の参加者のために、英語の通訳を務めるテリー佐藤さん(中央)
今回の参加者は25人。日本酒についてたくさん学び、飲んで食べて、みんなすっかりほろ酔い気分
国際利き酒師の資格を持つ小泉聡之さん(中央)の説明を聞きながら、熱心にメモを取る参加者
3

テリー佐藤さん
 今、世界中が日本に注目しています。和食が世界遺産になり、トヨタのカイゼン方式がMBAで教えられるような時代。僕がアメリカに来た1980年代には考えられないことでした。日本人が日本のことを聞かれる機会は、これからどんどん増えていくと思います。僕はその需要に応えたいと思っています。今日学んだ日本酒の知識も、職場など自分が生活するコミュニティーで、ぜひ他の方々にも伝えてほしいですね。

 以前は固定メンバーがほとんどだったのですが、今日も新しい人がたくさん来てくれました。社会貢献したい人、人に何か与えることに喜びを感じる人はぜひ参加してください。今後もさまざまなテーマを取り上げていきます。

メンバー募集中

NY TERAKOYA

次回は6月13日(土)午後1時15分から、テーマは「日本料理の真髄を学ぶ」。場所は和参(108 E. 4th St.)。会費は15ドル、マイ箸と料理一品を持参すること。
参加申込は下記メールアドレスまで。

MAIL
soujiny@gmail.com
WEB
http://www.facebook.com/NewYorkTerakoya

バックナンバー

NYジャピオン 1分動画


利用規約に同意します
おすすめの今週末のイベント