2015/01/01発行 ジャピオン794号掲載記事

集まれ みんなの広場

国士武道インスティチュート

礼に始まり、礼に終わる 心身鍛える柔道教室

 アッパーウェストサイドの「国士武道インスティチュート」では、大人から子供のための、さまざまなマーシャルアーツ(空手、合気道、柔道)のクラスがそろう。1963年の開設以来、人種や職種、経験値を問わず、多くの人が通う。クラスは基本的に、英語で行われる。

 大人を対象とした柔道の初心者・中級者向けのクラスを訪れると、帯をキリリと結んだ生徒たちが、和気あいあいとおしゃべりしながらクラスの開始を待っている。師範の東(ひがし)信太郎先生が畳上に上がると、生徒たちの表情は一転し、真剣そのもの。一列に並び、そろって一礼。ランニングとストレッチを終えた頃には、戦士の顔つきになっている。

 まずは、「柔道をする上で最も基本的かつ大切な技術」である受け身の練習。一人一人、順番にこなしていく。ビシッと腕や脚を畳に打つ音が、道場に響き渡る。とてもしなやかな音で、体は宙を舞っているのに、痛くなさそうだ。

 今度は二人一組になり、「打ち込み」と呼ばれる技をかける練習に取り組む。相手を投げるまでの過程を繰り返すことで、その感覚を体に覚えさせていく。

 続いてはマットが登場し、いよいよ難易度の高い一本背負いの練習へ。「投げる前に相手の体を少し持ち上げて、地面から足を浮かせると投げやすくなるよ」と、道場内を歩き回りながら、一組ずつに丁寧に指導する東先生。生徒たちからも、ひっきりなしに質問が飛び交う。最後はストレッチをして、この日のクラスは終了した。

 「一つの技をとことん練習するのが柔道の面白いところ。奥が深いです」と話すのは、10月から柔道を始めたばかりの高校生、ケン・ジャックマンさん。アニメ「YAWARA!」が大好きで始めたという女性参加者のヘレン・チョイさんは、「柔道は有酸素運動でウエートトレーニングにもなるので、素晴らしいエクササイズ。大きな男性を投げる瞬間が爽快です」と笑う。

 柔道歴5年で黒帯のピーター柳(ゆう)さんは、プログラマー。「練習も楽しいですが、クラスを通してたくさんの友人に出会えるのが醍醐味(だいごみ)。そして試合で一本取った時の気分は最高です」と目を輝かせる。

 「礼に始まり、礼に終わる。心身ともに鍛えられるのが、柔道の魅力。多くの方々に柔道の楽しさを伝えたい」と話す東先生。「自身も選手としてトーナメントに出場しつつ、生徒たちと共に切磋琢磨していきたいです」と胸を張る。

二人一組になって行う、一本背負いの練習。東先生が一組ずつ見て回り、手取り足取りしながらアドバイスをしていく。
クラスには医療従事者や弁護士、プログラマー、学生など、さまざまなフィールドの人々が集う。
締め技の練習で、お手本を披露する東先生。生徒たちは一つでも多く吸収しようと、みんな真剣。
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東 信太郎さん
 私はニューヨーク出身で、この道場を創設した父親の影響を受け、3歳から柔道を開始。現在は5段を保持しています。これまで五輪の米国代表入りを目指し、さまざまな大会にも出場。「USA柔道シニア・ナショナル・チャンピオンシップ」の100キロ級で2度優勝したほか、2012年度の世界ランキングでは43位を獲得しました。現在も選手として活動していますが、2011年からは当教室でも教えています。

 国士武道インスティチュートでは、楽しくエクササイズ感覚で体を鍛えるもよし、本格的な競技としてみっちり練習するもよし。自分のペースで習うことができます。まずは一度、道場へ遊びにいらしてください。

メンバー募集中

Kokushi Budo Institute

大人を対象とした初心者・中級者向けクラスは毎週月、水、金曜日の午後6時30分から8時まで、国士武道インスティチュート(331 Riverside Dr.)で開催。無料体験可、柔道着のレンタルもある。

TEL
646-828-7954
MAIL
information@kokushibudo.com
WEB
http://www.kokushibudo.com

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