2019/04/19発行 ジャピオン1014号掲載記事

共感マーケティング

第223回  言霊の力

この原稿、新元号「令和」が発表された直後に書いています。「れいわ」。万葉集からとのことですが、とてもすてきな響きです。字面もいい。これからJOYWOWでは西暦ではなく和暦で書くようについさきほど、社内で決まりました(笑)。

思考は現実を創る

人々がよく使う言葉はとても大事です。それは思考をつかさどり、ひいては現実を作り出していくので。元号は、無意識のうちに、すてきな響きを日本人の中に生み出してくれる、そう思います。

マザー・テレサの(ものとされる)有名な言葉を阪本流にアレンジしました。

思考に気を付けなさい。それはやがて言葉になるから。

言葉に気を付けなさい。それはやがて行動になるから。

行動に気を付けなさい。それはやがて習慣になるから。

習慣に気を付けなさい。それはやがてあり方になるから。

あり方に気を付けなさい。それはやがて現実になるから。

お分かりのように、「あり方」はマザー・テレサでは「性格」になっています。これは原文だとcharacterでして、英単語的には「性格」ですが、本意は「あり方」なので、変えました。また、「現実」は原文では「運命」、destinyですが、分かりやすいので変えました。他は同じです。

言葉で業績が決まる

コンサルティングや個人のアドバイスで一番時間がかかるのが、出発点の「思考」、根っこにあるものの見方・考え方です。ところが思考は目に見えないだけに、本人にも分かりづらい。そこで、最も分かりやすいのが「言葉」です。

あるお店や会社、組織はその中で交わされる言葉で空気が決まります。空気で、業績も決まります。キッチンで私語ばかりの店の空気はそれなりになります。

昨日乗ったJALのチーフパーサーは言葉のきれいな人でした。到着後、一人一人に感謝の言葉を述べて回っていました。やはり機内の空気がとても好ましい、心地良いものでした。チーフパーサーのあり方、発する言葉一つで、機内ががらりと変わります。

古来、日本は「言霊(ことだま)」を大切にしてきました。神武天皇は言霊使いの名手だったようで、言霊で戦に勝ったと伝えられています。

日常、言霊を意識したいのは、プレゼンテーションの時です。プレゼンテーションで口にする言葉は、何より、自分の未来を創るのです。

だからプレゼン先のクライアントに対してではなく、まして上司に対してでもなく、自分の未来創造のための言葉たち。「現実を、このように創造していきます」という言霊設計図がプレゼンテーションなのです。

言霊を、意識しましょう。現実を変えたければ、言葉を変えることです。

いまの現実が意に沿わないものだとすると、まず、自分がどんな言葉を使っているのか、に目を向けてみましょう。先述のように、自分が何を考えているのかは分かりづらいので、メモでも日記でも、文字にしてみることです。そこに並んでいる言葉たち。彼らが創り出しているのが、いまの現実です。だとすれば、違う言葉を意図的に使うようにしてみる。あら不思議、現実が変わり始めますよ。

阪本啓一

今週の教訓
家庭でも職場でも同じですね

阪本啓一
■ブランディング・コンサルタント。大阪大学人間科学部卒業後、旭化成入社。2000年に独立し渡米、ニューヨークでコンサルティング会社を設立。06年、株式会社JOYWOW創業、現在取締役会長。地球と人をリスペクトする、サステナビリティ経営の実現に取り組む。『共感企業 ビジネス2.0ビジョン』『ゆるみ力』などの著書・訳書、講演活動も多数。
www.kei-sakamoto.jp
電子メディア開店! www.orange-media.jp

阪本が選ぶ 読めば分かるこの一冊

アホになる修行 横尾忠則言葉集

「『何? これ?』そんな作品でいいのだ。分かる作品は底が浅い」(本文から引用)

アンカリングバイアスというのがあります。「トンカチを持っていると、全てが釘に見える」というやつです。その仕事や業界に長ければ長いほど、レンズが曇る。だから意図的に「消しゴム」しなければなりません。そこで私は今年、新しい勉強会「アホ塾」を始めました。通常、勉強会に参加すると、知識が増えるとか、技能が身に付くものですが、アホ塾に参加すると、アホになる(笑)。これこそ頭でっかちになりがちな現代人に必要な塾だと、勢い込んで募集したところ、参加者が少なくてがっかりしました(笑)。でも、横尾忠則さんも同じ考えだと分かり、安心しています。

「わかる」ことより「わからない」ことのほうが圧倒的に多い。だから不安? いえいえ、だから楽しいんです。わからない・アホ・ぼんやり、バンザイ!!

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