2017/02/03発行 ジャピオン901号掲載記事

ボストンぶらり街めぐり

 米国の歴史は、ピルグリムファーザーズが、メイフラワー号に乗り、現在のマサチューセッツ州プリマスにたどりついたところから始まります。古くからの伝統を受け継ぎつつ、新しく変わっていくボストンの街を四季折々の写真と共に紹介するコーナーです。

第118回 エーコン通り

 ビーコンヒルは、観光名所の多いボストン市内でも屈指の人気を誇るスポットです。このコーナーでも以前、高級住宅地として、またブラック・ヘリテージ・トレイルのルートとして紹介しました。特定のオブジェや店を訪れるというよりも、散策自体を楽しむエリアです。迷路のように入り組んだ、狭い路地が多いビーコンヒルですが、その中でも特に知られている「エーコン通り(AcornStreet)」という場所があります。

 ビーコンヒルで最も多く記念撮影が行われているといわれるエーコン通りは、チェスナット通りとマウントバーノン通りに挟まれた小道です。元々は、上流階級の住民がこの二つの通りに屋敷を構え、エーコン通りには馬車の御者が暮らしたともいわれています。通りの左右には、1820年代ごろに建てられた赤レンガ造りの家。ところどころ不ぞろいな丸石畳みのすき間には、青々とした苔や雑草が静かに息づいています。この通りだけ、何世紀も前から時間が進んでいないかのようです。

 現在は私有地で、他の観光名所のように観光客に騒ぎ立てられるのを良しとしません。いつ行ってもひっそりとしていて、声を出して会話するのも少々はばかられます。しかしその荘厳な雰囲気が、ビーコンヒル一番とうたわれる景観と、どこか時代錯誤な雰囲気に磨きをかけています。

 周辺一帯が赤レンガ造りな上、「この先エーコン通り」という看板も見当たらないので、観光ガイド片手でも曲がる道を間違えたり、大通りの店に気を取られてエーコン通りに寄り忘れたという、観光客の体験談もちらほら。しかし、住宅街にぐるぐる迷い込むうちに、住民向けの小さなプレイグラウンドや、手入れの行き届いた花壇など、エーコン通りに負けず劣らず美しい小道に巡り合えるのも、ビーコンヒルの美点です。暖かくなってきたら、ぜひこの古き良き住宅街を散策してみてください。ただし、でこぼこした坂道が多いので、歩きやすい靴を選びましょう。

第118回 エーコン通り

情緒あふれるエーコン通り。春から夏にかけては、青々とした緑が生い茂る
実は意外と急勾配な坂道に面した住宅は、昔ながらのレンガ造り。窓枠も歴史を感じる情緒がある
街灯にひっそりと記された、エーコン通りの名前。この看板も訪れた人々に人気の撮影スポットだ

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