2017/01/20発行 ジャピオン899号掲載記事

ボストンぶらり街めぐり

 米国の歴史は、ピルグリムファーザーズが、メイフラワー号に乗り、現在のマサチューセッツ州プリマスにたどりついたところから始まります。古くからの伝統を受け継ぎつつ、新しく変わっていくボストンの街を四季折々の写真と共に紹介するコーナーです。

第116回 ウスター美術館

 今回はマサチューセッツ州で第2の人口を誇るウスター市にある、ウスター美術館をご紹介します。ボストン市内から西に約50マイルにある同美術館は、1898年設立で、ニューイングランド地方で2番目に床面積の大きい美術館です。

 1番の目玉は、吹き抜けに展示されている、古代ローマ遺跡アンティオキアから発掘された、米国にある中では最大級のモザイク画のコレクションです。地中海の東海岸に位置したアンティオキアは、ギリシャ・ローマ文化と東ペルシャ文化が融合した地として知られます。モザイク画の一つ「狩人」では、登場人物は古代ギリシャ風の服装ですが、装飾模様は植物を模した古代ペルシャ風。二つの文化の特徴が見られる貴重な美術品です。

 また、中世ヨーロッパ時代の武器や鎧を集めたギャラリーが1月にリニューアルオープンしました。鎧は騎士の身を守るためのものであると同時に、階級と財力を誇示するための装飾品でもありました。気高い騎士道精神が宿るコレクションは、同美術館で一番の人気を誇るそうです。

 期間限定の展示では、日本開国後の美術品がテーマの特別展「世界との対面〜明治時代の華麗なる近代化〜」が現在公開中です。長い鎖国時代を経て文明が花開いた明治時代、日本美術は海外の鑑賞者を意識して作られるようになります。それまでシンプルであった薩摩焼は、西洋文化に触れ、より豪華絢爛(けんらん)な仕上がりを追求するようになりました。また、ヨーロッパから伝わった新たな技法の導入により、日本の七宝焼が急速に発展した様子が分かります。同展覧会では、ジャポニズムブームの契機となった、サンフランシスコ万国博覧会とパリ博覧会に出展された美術品が並びます。世界と日本の出合いが、日本美術にどのような影響をもたらしたのかを知ることができます。

 入場料や開館時間などの詳細はwww.wor cesterart.orgをご確認ください。(ライターH)

第116回 ウスター美術館

5点からなるモザイク画群は同美術館の目玉。作品の意味や時代背景、発掘の様子も知ることができる
中世騎士ギャラリーは現在拡大中で、最終的には同館が収蔵する2000点全てを展示予定
西洋の手法が導入された、七宝焼の香炉。特別展は4月16日(日)まで開催予定

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