2016/12/02発行 ジャピオン893号掲載記事

ボストンぶらり街めぐり

 米国の歴史は、ピルグリムファーザーズが、メイフラワー号に乗り、現在のマサチューセッツ州プリマスにたどりついたところから始まります。古くからの伝統を受け継ぎつつ、新しく変わっていくボストンの街を四季折々の写真と共に紹介するコーナーです。

第110回 エマーソン/カトラー・マジェスティック・シアター

 ボストンコモンの横を通るトレモントストリートの周辺は、劇場が大小ひしめき合っており、「シアターディストリクト」と呼ばれています。チャールズ・プレイ・シアターでは、ニューヨーク発のエンターテインメント集団、ブルーマングループが通年公演を行っている他、ボストン・オペラ・ハウスでは、この時期になるとボストンバレエによる「くるみ割り人形」が上演されます。

 このシアターディストリクトでも長い歴史を持つ劇場の一つが、1903年に完成した、エマーソン/カトラー・マジェスティック・シアターです。優雅なロココ調と現代建築のスタイリッシュさを合わせ持つボザール様式の劇場で、特筆すべきは、その豪華絢爛(けんらん)な内装。石こう部分のほとんどが光り輝く金色で、柱の表面や舞台上のアーチは、緻密な金の葉飾りで覆われています。白い壁と金色のコントラストが美しい先述のボストン・オペラ・ハウスに対し、この劇場は真紅と金色を基調とした、シックな内装が印象的です。

 建物の歴史こそ長いですが、内装は当初の姿から何度も変化しています。オペラと演劇の劇場として建設されたものの、1920年代にはもっぱら寄席の会場となり、50年代には自慢の内装を覆い隠し、映画館に改装されてしまいます。1983年に私立エマーソン大学が同劇場を購入し、ステージや舞台袖を増設する大幅改装を開始。長きにわたる工事は2003年に完了し、完成当時の姿がおよそ100年の時を超えて再現されました。現在はボストン市の歴史的建造物に認定されています。

 同大学の入学式などで利用される他、一般公演にも広く門戸を開いており、国内外のバレエ、ダンス、演劇などの団体が公演を行っています。客席数は約1200席と少なめなので、気になる公演を見つけたら、早めに席を押さえることをおすすめします。各公演のスケジュールや詳細は、www.cutl ermajestic.orgをご覧ください。

第110回 エマーソン/カトラー・マジェスティック・シアター

トレモントストリートに面した同劇場。どこかレトロな看板が、古き良き米国の娯楽文化を物語る
オープン当初から、当時はまだ新しかった電球を大量に散りばめていたのも同劇場の特徴
朗読劇やサーカスなど、さまざまなジャンルのパフォーマンスが行われる。人気公演は地元ボストニアンでいっぱい

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