2016/11/04発行 ジャピオン889号掲載記事

ボストンぶらり街めぐり

 米国の歴史は、ピルグリムファーザーズが、メイフラワー号に乗り、現在のマサチューセッツ州プリマスにたどりついたところから始まります。古くからの伝統を受け継ぎつつ、新しく変わっていくボストンの街を四季折々の写真と共に紹介するコーナーです。

第105回 デコルドバ彫刻公園美術館

 ボストンから北西に32キロ離れた、リンカーン市にあるフリンツ池のほとりに、広大な「デコルドバ彫刻公園美術館」があります。ここは、ガラスや茶葉のビジネスで成功を収めた商人、ジュリアン・デコルドバ氏の邸宅とその敷地を改装した美術館です。

 デコルドバ氏は元々、妻・エリザベスとの海外旅行で収集した美術品を、同市に寄贈する約束をしていました。しかし同氏の死後、鑑定士により、コレクションには美術的価値がないと判断されました。当時、ボストン近郊にモダンアートを数多く収蔵する美術館がなかったことに注目した運営者は、コレクションを売却し、その資金で現代美術作品を収集。1950年に、美術館と彫刻公園の複合施設として同施設をオープンしました。当初はニューイングランド地方在住のアーティストの作品に重点を置いていましたが、現在は日本人をはじめ、多国籍のアーティストたちの写真、油絵、水彩画のモダンアートが鑑賞できます。

 ニューイングランド地方で最大級の敷地面積を誇る同公園内には、常時約60点もの彫刻作品が展示されています。屋外展示には、アーティストたちが自然や環境と対話しながら、どのような心情で創作活動に打ち込むのかを、来場者に疑似体験してほしいという意図が込められています。作品はハートの彫刻や打楽器を模したモニュメント、はたまた難解な銅像などさまざまです。都会の喧騒(けんそう)を忘れ、地図を片手に自然の中を散歩しながら美術鑑賞を楽しむことができるのが、同公園最大の魅力です。秋には紅葉鑑賞スポットとしてにぎわいをみせる他、芝生では通年、子供たちが思いきり遊ぶことができます。

 同公園内では、陶芸のワークショップやアーティストによるトークイベント、ヨガ教室など、家族向けのイベントも開催されます。入園料は大人14ドル。第2土曜日の午前10時から午後1時までは入園無料です。(ライターH)

第105回 デコルドバ彫刻公園美術館

ポール・マチス作「ザ・ミュージック・フェンス」は、たたくと音楽を奏でる作品
幼少期の記憶を呼び起こすような仕掛け付きの、ジム・ダイン作「ツー・ビッグ・ブラック・ハーツ」
現代美術館をのぞむ風景。自然に囲まれた散歩道を散策しながら、彫刻鑑賞を楽しむことができる

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