2016/10/28発行 ジャピオン888号掲載記事

ボストンぶらり街めぐり

 米国の歴史は、ピルグリムファーザーズが、メイフラワー号に乗り、現在のマサチューセッツ州プリマスにたどりついたところから始まります。古くからの伝統を受け継ぎつつ、新しく変わっていくボストンの街を四季折々の写真と共に紹介するコーナーです。

第104回 ブラック・ヘリテージ・トレイル

 高級住宅街として知られる、ボストン市内ダウンタウンのビーコンヒル。このエリア周辺には、ボストンにおけるブラックコミュニティーの歴史にゆかりのある14カ所を歩いて回る、ブラック・ヘリテージ・トレイルがあります。

 初めてアフリカ人奴隷がボストンに渡ったのはボストン市が誕生して8年後の1638年。その後、ビーコンヒルのアフリカン・ミーティング・ハウスがブラックコミュニティーの中心となり、彼らによるボストンでの奴隷制度廃止運動の中核基地となったのです。

 トレイルはまず、ボストンコモンの北端、マサセチューセッツ州議事堂前に位置する「ロバート・グールド・ショーとマサチューセッツ州第54連隊」顕彰碑から出発します。南北戦争において北軍初の、正規編成の黒人連隊であった第54連隊は、映画「グローリー(邦題、1989年)」の題材になりました。この映画で黒人兵士を演じたデンゼル・ワシントンは、アカデミー賞およびゴールデングローブ賞で助演男優賞を受賞しました。

 ビーコンストリートからジョイストリートに入ると、トレイルは閑静なビーコンヒルに入っていきます。ピンクニーストリート沿いには、1855年にボストンで初めて白人と黒人が共に学ぶようになった学校の一つ、フィリップススクールが建っています。

 起伏に富んだビーコンヒルの中をさらにぐるりと歩いて回ると、トレイルは再びジョイストリートに戻り、終着点のアフリカン・ミーティング・ハウスに到着します。1806年に建てられたこの建物は、アフリカ系米国人のための教会としては全米最古のものとされています。現在はアフリカンアメリカン歴史博物館となっています。

 冬季を除き、トレイルでは無料ガイドツアーも行われていますが、ウェブサイト(www.maah.org)の情報をもとに自分で歩いて回ることもできます。勾配の急なビーコンヒルの坂を上り下りするので、良い運動にもなりますよ。(ライターK)

第104回 ブラック・ヘリテージ・トレイル

ツアー出発点の「ロバート・グールド・ショーとマサチューセッツ州第54連隊」顕彰碑
白人と黒人が共に学ぶフィリップススクールは、当時としては画期的だった
アフリカン・ミーティング・ハウスは、ビーコンヒルの建物らしい赤レンガ造り

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