2016/10/21発行 ジャピオン887号掲載記事

ボストンぶらり街めぐり

 米国の歴史は、ピルグリムファーザーズが、メイフラワー号に乗り、現在のマサチューセッツ州プリマスにたどりついたところから始まります。古くからの伝統を受け継ぎつつ、新しく変わっていくボストンの街を四季折々の写真と共に紹介するコーナーです。

第103回 コンスティテューション号

 ボストン湾に面するチャールズタウン・ネイビーヤードは以前も取り上げましたが、今回は同所に停泊している、米国船コンスティテューション号をご紹介します。ダウンタウンからチャールズタウンまでは、MBTAアクアリウム駅近くにあるチャールズタウンフェリーの利用が便利です。片道3.5ドル、10分ほどの船旅は、港の景色も楽しめて、リフレッシュしたい時におすすめです。

 1797年に進水したコンスティテューション号は、現在も航行できる戦闘艦の中では世界最古の船として知られています。全長62メートル、幅13.3メートルの木造船ですが、1812年の米英戦争で敵の砲弾を跳ね返したことから、「古い鉄の船腹=オールドアイアンサイズ」と呼ばれます。側板のボルトや釘、船腹を守る銅被覆は、独立戦争の英雄としても有名な、銀細工職人ポール・リビアが作ったことでも知られています。

 同船は2015年からドライドックに移され、2年に及ぶ改修工事を受けています。およそ20年ぶりの大規模改修とのことですが、引き続き無料で乗船し、メーンドックを見学することができます。同船が陸地に停泊していることはめったにないので、むしろ貴重な乗船体験かもしれません。船への入場には写真付き証明証が必要ですので、持参をお忘れなく。同船を訪れる際は、事前に改修工事についての詳細を、www.ussconstitutionmuseum.orgにてご確認ください。

 また、ネイビーヤードには全長115メートルの駆遂艦カシンヤング号も停泊しています。こちらは第二次世界大戦中に対日本戦に参加した船で、レーダー監視船の役割を担うなど、アメリカ海軍の要の一つとして参戦していました。その際、日本の神風特攻隊の1機がメーンデッキに激突。カシンヤング号は多数の死傷者を出したものの、その後本国へ帰還します。こうした歴史に思いを馳せて船を眺めると、戦争の悲惨さやさまざまな思いがこみ上げてきます。(ライターK)

第103回 コンスティテューション号

地元住民や観光客らが利用するチャールズタウンフェリー。船上の景色を楽しもう
ドック入り中の米国船コンスティテューション号は、工事中でも威厳たっぷりに鎮座している
デッキの上は、絶好の撮影スポット。コンスティテューション号の帆走を操る、舵を触ることもできる

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